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【魔女の宅急便】原作を徹底解説!あらすじや映画との違いとは?

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映画作品として有名な『魔女の宅急便』には、原作小説が存在します。原作小説は、映画とはやや内容が異なるため、比べてみると『魔女の宅急便』の世界を深く楽しめるでしょう。この記事では、『魔女の宅急便』の原作小説のあらすじや映画との違いを解説します。映画作品と原作小説の違いを楽しんでみましょう!

魔女の宅急便には原作がある?

映画『魔女の宅急便』は、1989年にアニメーション映画として公開されました。興行収入は36億円を記録しています。『魔女の宅急便』は13歳の魔女であるキキの成長をテーマにした物語です。

スタジオジブリ作品のなかでもファンが多く、有名な作品となっています。しかし映画『魔女の宅急便』に原作小説が存在することは、あまり知られていません。

原作小説『魔女の宅急便』を知ると、さらに『魔女の宅急便』の世界観を楽しむことができるでしょう。映画『魔女の宅急便』のファンなら、より深く『魔女の宅急便』の世界観を楽しめる原作小説はきっと楽しめるのでぜひ読んでみてください。

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魔女の宅急便の原作は6作!

原作小説『魔女の宅急便』は、全6冊です。原作小説『魔女の宅急便』の主人公は映画と同じく、魔女のキキという点は同様となっています。映画は少女・キキの成長物語として終わりました。

しかし原作小説では、キキが結婚して母親になったところも描かれています。キキにフォーカスされた物語という点は同様ですが、少女からさらに母になる経緯が描かれていることが大きな違いです。そして原作小説の最終巻は、キキの子供の話となりました。

キキは映画作品にも登場した少年・とんぼと結婚します。映画で初めて二人が出会ったシーンでは、とても結婚しそうな雰囲気ではなかっただけに結婚した経緯が気になる方も多いかもしれません。

魔女の宅急便の原作は小学生でも読める!

原作小説の『魔女の宅急便』は漢字にも振り仮名がついているため、読書に抵抗がなければ小学校低学年のお子様も楽しめます。ストーリーも幅広い年齢が楽しめる把握しやすい内容ため、難しくてわからないといったことは比較的起こりにくいです。

原作小説の『魔女の宅急便』は読書が好きな方だけでなく、幅広い年齢層の方が楽しめる作品となっています。キキの気持ちやライフスタイルの変化など、映画よりもかなり細やかに描かれているため映画を鑑賞した方も楽しめる内容です。

子ども向けに執筆された作品なので内容が把握しやすく、読みやすくされています。しかしキキが大人になっている話もありますので大人の方が読んでもまた違った視点で楽しめることでしょう。気になる方はぜひ原作小説を読んでみてください。

魔女の宅急便の原作のあらすじ

ここでは原作小説『魔女の宅急便』のあらすじをご紹介します。原作小説も映画も、主人公がキキであることに変更はありません。

原作小説『魔女の宅急便』は、映画『魔女の宅急便』を鑑賞していても未鑑賞でも楽しめるうえに、読みやすくわかりやすい内容です。ぜひ原作小説も楽しんでみてください。

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原作のあらすじ【1巻】魔女の宅急便

1巻の途中までの大まかな流れは、映画とほとんど同じです。最も異なる点は、映画のキキはお金をもらってさまざまな物を運んでいましたが、原作小説ではお金は受け取りません。お金の代わりにもらうのは品物となっており、こちらを「お裾分け」と呼んでいます。

また、人命救助以外では箒に人を乗せることもしません。魔女の掟には、さまざまなルールがあるようです。コリコの街でキキは、魔女の修行である宅急便の仕事を通じて徐々に成長します。

キキは映画でも描かれたように、原作小説でも魔女の宅急便としていろいろな物を運びました。原作小説1巻で映画になかった描写のひとつが、キキが故郷に里帰りを果たすシーンがあることです。

物語の始めこそ故郷に思いを馳せていたキキでしたが、実際に里帰りを果たすとコリコの街や自身の仕事のことが気になったため、キキはすぐにコリコの街に戻っていきました。

原作のあらすじ【2巻】キキと新しい魔法

原作小説2巻は、困難を乗り越えて成長することが大きなテーマになっています。2巻の時点でキキは、14歳です。原作小説2巻はキキが14~15歳にかけて、1年半の出来事が描かれています。

原作小説2巻は1~16章あり、それぞれがキキの仕事にまつわるユニークな物語です。特に物語に関わるのは「第8章 キキ、黒い手紙を運ぶ」です。

現実世界でも魔女にまつわる迷信があるように、コリコの街にも「魔女は呪いの黒い手紙を運ぶ」という迷信がありました。キキは少女たちに広まっていた迷信を知らずに黒い手紙を運んでしまい、届け先の女の子を泣かせてしまいます。

キキは空を飛んでさまざまな物を届ける魔女の宅急便が人の役に立っていると思っていました。しかし自覚なく見えない悪意を運んでいたのではないかと悩みました。しかし成長を遂げたキキは、2巻最終章でくしゃみの薬を作るという新しい魔法を会得します。

原作のあらすじ【3巻】キキともうひとりの魔女

原作小説3巻の時点で、キキは16歳になっています。コリコの街に来て4年目でした。キキの前にケケという不思議な少女が現れます。キキはケケと一緒に暮らすことになりました。

しかし、キキは好き勝手な振る舞いをするケケを嫌うようになります。理由はキキと親しい人の様子を変にさせてしまうからでした。

16歳のキキは後に結婚するトンボに恋心を抱いてましたが、ケケはキキの気持ちを知っているのかトンボに近付きます。3巻の最後には、キキはケケをきっかけに自分の本当の気持ちに気付いて大きく成長を遂げました。

原作のあらすじ【4巻】キキの恋

原作小説4巻になり、キキは17歳になっています。ボーイフレンドのトンボとは、思いが通じ合ってはいるものの遠距離恋愛です。トンボはコリコの街から遠く離れた学校に通っていました。

キキはトンボに会える夏休みを心待ちにしていましたが、トンボは「山にこもって調べ物をしたいのでコリコの街には帰れない」と手紙でキキに伝えます。キキは落胆のあまり仕事で失敗を繰り返します。

トンボは調べ物をしている山からキキに手紙を送っていましたが、キキにはトンボの居場所がわからないため手紙が贈れません。それでもキキはトンボへの恋心を保ち、手紙が届くのを楽しみしていました。

しかしお互いへの気持ちがさらに高まったため、キキはトンボのいる雨傘山へと飛びます。原作小説4巻は、少女だったキキが急激に大人に近付くストーリーです。思春期のキキが不安定な気持ちになる様子が細やかに描かれています。

原作のあらすじ【5巻】魔法のとまり木

原作小説5巻でキキは、19歳に成長しています。トンボとの遠距離恋愛は続いていました。手紙はずっと交わし続けているものの、ずっと会えていません。

キキは会えないトンボに対して、不満を募らせていました。キキは不満が爆発したことから、相棒のジジに八つ当たりをしてしまいます。そして、キキはジジに白猫のガールフレンドができたことを知りました。

不安定な日々を過ごすキキでしたが、ドレスデザイナーのサヤオに出会います。トンボへの恋心が冷めてないキキは、サヤオに冷たく対応しますが、サヤオの考案する美しいドレスで心が揺らぎました。

キキはサヤオのファッションショーに出演してドレスデザイナーとしてのサヤオを応援しますが、トンボへの想いは冷めません。キキはトンボからの愛の告白を受けて、22歳でトンボと結婚します。

原作のあらすじ【6巻】それぞれの旅立ち

原作小説6巻では、キキとトンボの夫婦が結婚13年目を迎えています。2人には双子の子供がいました。11歳になる男の子・トトと女の子・ニニです。

トトは男の子なのでなれないとはわかっていても、魔女になることに強い興味を持っていました。一方で女の子のニニは、活発な性格で魔女に興味がありません。さまざまな思いを抱える子供たちをキキは不安に思っていました。

トトとニニが13歳の誕生日を迎えて、2人とも魔女の修行をするために旅立ちます。昔のキキと同じように、2人とも不安を感じていました。キキの子供ではあるものの、性格が全く違う子どもたちなので悩み方もそれぞれです。

トトは魔女のような生き方を自分自身で探す旅をします。ニニは自分自身で考えながら、魔女の修行を行うようになりました。原作小説『魔女の宅急便』は、ここで終わっています。

魔女の宅急便、映画と小説のあらすじの違い

映画も原作小説も同じタイトルである『魔女の宅急便』です。ここでは映画と原作小説はどういった点が違うのか解説します。ぜひどちらも楽しんで比べてみてください。

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違い①原作ではキキはロングヘア―

引用:Amazon

原作小説の表紙や挿絵には、キキがよく描かれています。原作小説のキキの姿を見ると黒髪でロングヘアーの魔女です。一方、映画ではショートヘアになっています。

原作小説のキキのほうが早くに誕生しているため、後に誕生した映画のキキの髪が短くなった理由は、アニメーションの作画を簡単にするためです。

キキをロングヘアーになると、全体としての動きが増えるのでアニメーション作画の難易度が高くなります。髪の長さで大きく印象が変わるので、どちらのキキも楽しんで鑑賞してみましょう!

違い②ジジが喋れなくなるのは映画だけ

映画『魔女の宅急便』のストーリーには、相棒のジジが喋れなくなるシーンがあります。キキがスランプに陥って魔法が使えなくなる印象的なシーンです。しかし、原作小説にはジジが喋れなくなるシーンはありません。原作小説ではジジずっと喋っています。

映画を鑑賞した方のなかには、それまで喋っていたジジが喋れなくなったため理由を考えたもいらっしゃることでしょう。しかしジジが喋れなくなったというよりも、映画『魔女の宅急便』に登場するジジは元から普通の黒猫で喋れなかったという説もあります。

映画ではジジが喋れなくなったと同時にキキが箒による飛行能力がなくなったという描写がありますが、キキの飛行能力が復活したあともジジが喋っているシーンがありません。

違い③小説でキキが運んだ宅急便の荷物

映画『魔女の宅急便』の作中で運んだものは上映時間の都合もあり、限られています。しかし原作小説のキキは、いろいろな物を運びました。映画で描写されていませんが原作小説でキキが運んだ物は、運動靴・カバ・船+魚・しあわせのベール・自分です。

コリコの街は年が変わると、マラソン大会が行われます。街の人がマラソン大会に向ける情熱は凄まじく、足が不自由な人以外は全員参加です。なぜかコリコの街で、魔女に運動靴を運んでもらうと速く走れるようになるという噂が広がり、キキは大忙しになりました。

カバはハンモックを使うことで、キキは無事病院まで届けます。船+魚は、網が破けて困っていた漁船からの依頼でした。結果として、投げた網にかかった魚と船を港まで届けます。しあわせのベールは、結婚式の花嫁の頭にキキがかけるところまでをやりきりました。

最後の自分は、キキのことを指します。コリコの街から離れた場所に住んでいるモリは、キキと友達になりたい様子でした。キキとモリは意気投合して、仲の良い友達になります。

違い④キキとトンボの関係の違い

映画『魔女の宅急便』では、キキとトンボが恋愛関係に発展する決定打は見られません。しかし原作小説では、二人の関係が恋愛関係に発展する様子が色濃く描かれています。

トンボが言った一言で気持ちが不安定になったり、女の子として意識されたいと考えたり、原作小説でのキキはトンボに恋愛感情を抱いてる女の子といった描写です。一方的な片想いではなく、トンボもキキに対して特別な感情を抱いている様子でした。

キキが喜びそうな贈り物をしたり、見送りをしたりといった特別な関係を演出しています。原作小説では遠距離恋愛になって不安になるなどの紆余曲折を経て、最終的に二人が結婚するところまで描かれました。

違い⑤ジジのその後

映画では、ジジが言葉を話せなくなった以降の話が描かれていません。原作小説のキキとジジはずっと相棒として暮らしており、魔女の猫としてずっと言葉も話します。

原作小説のジジは、最終的に18匹の子猫に恵まれました。子猫たちは黒猫のジジと白猫の母親を持つので、白黒の水玉模様です。キキと同じように、ジジも成長をしている様子です。キキの仕事についていくだけでなく、普通の猫とも関わっています。

普通の魔女は、魔女の修行をして結婚をするときには相棒の魔女猫とは別の人生を歩むようですが、キキとジジはずっと一緒にいることに決めました。そのため、原作小説『魔女の宅急便』では、ジジの成長も楽しめます。

魔女の宅急便の映画と小説の違いを楽しんでみよう

この記事で『魔女の宅急便』の原作小説のあらすじや映画との違いを解説しました。原作小説は全6巻あるので、細やかにキキの人生や映画では描かれなかったその後が描かれていることが魅力です。

キキの人生が記された原作小説の『魔女の宅急便』はファンタジーとしても楽しめます。しかし活発でありながらも繊細で感情豊かなキキが成長する物語は、現代社会を生きる人々の心にも響くことでしょう。

話の内容もわかりやすいので読書が好きな方だけでなく、普段あまり読書をしない方にも楽しみやすいです。映画と併せて、ぜひ『魔女の宅急便』の世界がより楽しめる原作小説も楽しんでみてください。

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