アニメ映画や実写版で「魔女の宅急便」をご覧になった方もいるでしょう。劇中に登場する美しい街並みや、可愛らしいたたずまいの店など、どの国を舞台にしたのか気になっている方もいるはずです。
そこで今回は、「魔女の宅急便」の舞台となった国や聖地などについて徹底調査してみました。ぜひ参考にしてみてください。
目次
スタジオジブリ「魔女の宅急便」のあらすじ
スタジオジブリのアニメ映画「魔女の宅急便」は1989年に公開されて以来、何度もテレビ地上波で放映されるなど今でも色あせることなく愛されている作品の一つです。
日本だけでなく、アメリカやフランス、イタリアなどでもDVDが出回っており、親が子どもに見せたいアニメ映画として選ばれることもしばしばあります。角野栄子の書いた物語を原作にしています。
あらすじは、主人公である魔女のキキが13歳を迎え、魔女のしきたりによりよその町に引っ越して一人暮らしを始めるところから始まります。相棒である黒猫のジジと共にホウキに乗ったキキは、さまざまな経緯を経てコリコという大きな港町にたどり着くのです。
そこでふとした出来事からパン屋「グーチョキパン店」のおソノさんに気に入られたキキは、おソノさん宅に居候するようになり、宅急便やとして生計を立てるようになります。宅急便業を通じて、町の住人と交流しながらキキは魔女として人として成長していくのです。
聖地巡礼!魔女の宅急便の舞台になった場所は?
魔女の宅急便に登場する景色は日本離れしており、どこの国を舞台にしているのか気になる方も多いでしょう。ここでは舞台になったと言われる場所についていくつかご紹介するので、いつか旅行を兼ねて聖地巡礼を楽しんでみるのもよいかもしれません。
舞台①スウェーデン・ゴットランド島 ヴェスビー
スタジオジブリによると、劇中に登場するコリコの町は北欧の国、スウェーデンのゴットランド島にある町「ヴェスビー」をモデルにしているとのことです。
スウェーデンの南西部、バルト海に浮かぶ島ゴットランド島の中心都市であるヴィスビューの町並みを写真で見てみると、どこかにキキやトンボが写っていてもおかしくないように見えます。
スウェーデンの首都、ストックホルムから飛行機で45分でアクセスできるので、ストックホルム観光と共に訪れてみるのも一案です。劇中に登場するすべてのスポットがこの町をモデルにしているとは限らず、実際に存在するいくつかの場所を組み合わせて作品の参考にしているようです。
舞台②スウェーデン・ストックホルム
同じくスウェーデンのストックホルムもモデルにしていると公表されています。ストックホルムは「北欧のヴェネツィア」とも呼ばれており、水と町の風景が美しいことで知られています。実際に魔女の宅急便で使われているのは、ストックホルムの旧市街とのことです。
ストックホルムは北欧を代表する町であり、数多くの観光スポットや北欧デザインを堪能できるショッピングスポットがあるので、観光と買い物を兼ねて訪れてみるのもよいでしょう。
舞台③ポルトガル・ポルト
ポルトガルの首都はリスボンですが、第二の都市であるポルトも美しい町並みで知られています。ポルトはポルトガルという国名の由来にもなった都市で、ゆったりとたおやかに流れるドウロ川沿いの丘にあります。
ポルトの歴史地区には石畳でできた細い道がたくさんあり、上に連なるオレンジ色の屋根の風景はまさしく魔女の宅急便の世界を彷彿とさせます。歴史地区を歩けば、道の陰から自転車に乗ったトンボが飛び出してくるような錯覚すら覚えることでしょう。
舞台④クロアチア・ドブロヴニク
クロアチアにある港町ドブロヴニクは「アドリア海の真珠」とも呼ばれており、上空から見ると、オレンジ色の屋根と蒼い海の対比が美しく絶景です。ドブロヴニクの町には猫が住み着いており、中には黒猫もいます。もしかするとジジのモデルになった黒猫の子孫が紛れているかもしれません。
キキが働くパン屋「グーチョキパン店」のモデルは?
キキが宅急便屋の窓口としても使っているパン屋「グーチョキパン店」のモデルになったのでは?と言われているのが、オーストラリアのタスマニアにあります。
オーストラリア・タスマニア
オーストラリアのタスマニア島にあるパン屋、Ross Village Bakery Inn(ロス・ビレッジ・ベーカリー・イン)が「グーチョキパン店」にそっくりだと噂になっています。
こちらのパン屋はジブリアニメの「魔女の宅急便」が公開される以前から存在しているパン屋ということで、パン屋のオーナーも実際に映画を観て、そのそっくりさに驚いたというエピソードもあります。
スタジオジブリからは公式に発表されているわけではありませんが、実際にこのパン屋を訪れた観光客から「魔女の宅急便に登場するパン屋に似ている」という声があがり、一気にその知名度を高めました。
タスマニア島の中心にある、ロスという町にあるこのパン屋は、食事と宿泊が可能なB&B(ベッド&ブレックファスト)も併設しています。こちらの宿泊施設は、魔女の宅急便に登場するキキの部屋をモデルにして整えられており、宿泊するだけでキキの世界観にどっぷりと浸れると評判です。
魔女の宅急便ファンの観光客が予約することも多いので、バケーションシーズンには数カ月先まで予約が埋まってしまうこともあるそうです。宿泊希望の方は早めの予約をおすすめします。
実写版「魔女の宅急便」の日本の舞台は小豆島!
2014年3月に公開された実写版「魔女の宅急便」を視聴した方もいるでしょう。主人公のキキを小芝風花、トンボを広田亮平、おソノさんを尾野真千子、キキの母コキリを宮沢りえが演じ、さらに劇中のナレーションを原作者の角野栄子が務め、大きな注目を浴びました。
実写版は「魔女の存在が信じられている東洋のどこかの国」という設定になっており、撮影は小豆島で行われました。
ストーリーはアニメと少し展開が違い、実写版ではキキはコリコの町に到着した夜、動物園のカバの子供に寝床を借りたり、魔力が切れるきっかけが違ったりなど随所にアニメとは違うエピソードが盛り込まれています。
アニメ版とはまた違った部分を楽しみながら、実写版を見てみるのもよいでしょう。実写版の劇中に登場する小豆島は、瀬戸内海の播磨灘にあり、魔女の宅急便以外にも数々の映画でロケ地として使われています。
小豆島は平成元年にギリシャのミロス島と姉妹島提携を結んでいるということで、島内には白いギリシャ風車や美しい自然が体感できるガーデンパークなど、ギリシャのようなおしゃれなフォトスポットも満載です。
また、豊かな自然に恵まれた小豆島は、国産オリーブの産地としても知られています。スウェーデンやポルトガルまで足を延ばすのは難しい方でも、この小豆島であれば比較的気軽に観光できるはずです。次回の休暇に、小豆島観光を予定してみるのもよいでしょう。
実写版の「グーチョキパン店」のモデルは?
実写版にもおソノさんがいるパン屋「グーチョキパン店」が登場しています。実写版に登場しているこの店は、小豆島のオリーブ園内に、撮影のためだけに作られました。当初は撮影後に取り壊される予定でしたが、雰囲気のある建物がオリーブ園にマッチしているということで、そのまま保存されることになりました。
現在は「ハーブショップ コリコ」という名で、ハンドメイドのアクセサリーや雑貨を取り扱う店として存在しています。小豆島を訪れたら、ぜひこの店に足を運んで記念写真を撮って見てください。
ついでにホウキを手にすれば、キキになった気分に浸れることでしょう。大学の卒業旅行やカップルでの休暇旅行にぴったりの場所なので、チェックしてみてください。
「グーチョキパン店」を忠実に再現したお店もある!
実写版に登場したグーチョキパン店は、現在は雑貨屋となっていますが、日本国内にこのグーチョキパン店を忠実に再現したパン屋が存在しています。旅行で近くを訪れた際には、ぜひ観光がてらパンを買いに行ってみましょう。
浜松市動物園や浜名湖パルパルなどといった、浜松で人気の観光スポットから少し足を延ばした先にある浜松市西区庄内町に、「ぐーちょきぱん」というパン屋があります。お店の外観もジブリアニメにそのまま出てくるような演出がされており、思わず店の前で写真を撮りたくなることでしょう。
店内にはデニッシュや菓子パン、お総菜パンなどいろいろ並べてあるので、軽食代わりに購入するのもおすすめです。レジの後ろには「予約済み」の札と共に食パンが並んでいるなど、地元でも人気のパン屋であることがわかります。
店内2階はイートインスペースとなっており、キキが住んでいた屋根裏部屋をモチーフにしたログハウス風の優しく落ち着いた空間になっています。近くに寄ったらぜひこのパン屋で休憩してみてください。
「魔女の宅急便」の舞台を巡ろう!
今回はジブリアニメや実写版「魔女の宅急便」の舞台や聖地についてご紹介しましたが、いかがでしたか?ヨーロッパを訪れた際はぜひ足を運んでみたいものです。海外まではいけないという方も、小豆島や浜松市のパン屋をチェックして、「魔女の宅急便」の世界観に浸ってみるのもよいでしょう。