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『耳をすませば 』は 月島雫の成長物語だった?!詳しく解説!

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作中で雫が歌う「カントリーロード」が代表的な『耳をすませば』は、今から27年前の古い作品ですが、今もなお多くのジブリファンから愛されている名作です。

今回は『耳をすませば』の主人公である月島雫の恋愛や将来について奮闘する人間としての成長や、各キャラクターの声優についてを紹介します。『耳をすませば』と『猫の恩返し』の意外な共通点や繋がりなどの裏設定も詳しく記載していくので、ぜひ参考にしてみて下さい。

『耳をすませば 』の作品情報

まず初めに『耳をすませば』の作品情報を紹介します。『耳をすませば』は1995年に公開されたジブリ作品で、柊あおいさんの同名少女コミックを宮崎駿さんが映画化しました。

『耳をすませば 』のあらすじ解説

主人公の月島雫は、本を読むことが大好きな中学三年生の女の子です。図書館でたくさん本を借りている雫は、ふと読んでいる図書カードを見てみると、天沢聖司と書かれた名前が目に入り、会ったことも無ければ顔も知りませんが興味を抱きました。

そのまま夏休みになり、街を散策している雫は一匹の猫に導かれ「地球屋」と言う雑貨店に入店します。店主のおじいさんと仲良くなった雫は、その店の孫が天沢聖司だと気づき、天沢聖司と親しくなっていきました。

ところが、二人の距離が近づいた頃、バイオリン職人を目指す天沢聖司は、中学を卒業したらイタリアで修行をしに行くことを知ります。聖司の夢に対する行動力や志の高さに感化された雫は、自分の将来について考え始め、唯一の好きなものである本を頼りに、小説を書き始めるのでした。

『耳をすませば 』のキャラクターと声優

ジブリ作品の声優は意外な人が務めていることで有名ですが、『耳をすませば』も例外ではありません。主人公の月島雫は、『おもひでぽろぽろ』の主人公の幼少期を務めた本名陽子さんが声優を担当しています。

また、一番驚きなのが、雫が恋をする天沢聖司の声は声変りをする前の俳優の高橋一生さんなのです。他にも雫の父親である月島靖也はジャーナリストで評論家の立花隆さんであったり、姉の月島汐は女優の山下容莉枝さんが演じています。

さらに、雫の担任の先生は岸部シローさんが声優をしているなど、細かな配役まで豪華キャストを抜擢している点はさすがジブリ作品です。

『耳をすませば 』の月島雫はどんな女の子?

続いて、『耳をすませば』の主人公である月島雫について紹介します。月島雫の性格や、家族構成などを詳しく説明していくので、参考にしてみて下さい。

月島雫の性格・明るく元気

月島雫は、元気で明るい中学三年生の女の子です。学校では友達の原田夕子と絹代、ナオと4人で行動を共にしており、クラスでも明るいタイプだと言えるでしょう。また、誰とでも仲良くなれる性格を持っており、地球屋の主人である西司郎やその仲間たちの演奏にのせて「カントリーロード」を歌う社交性もあります

明るい雫ですが、趣味は読書で図書館で静かに小説を読むことが好きなようです。雫の父親は図書館の司書をしているため、幼少期から本に触れて育ったので、読書好きの女の子になったのかもしれません。

外ではしっかり者で明るい雫ですが、家の中では怠けもの扱いされています。部屋が汚かったり、外出ついでのお使いを渋ったりと駄々をこねるシーンは親近感が沸くのではないでしょうか。

月島雫の家族構成・4人家族

雫の家族構成は父親・母親・姉の4人です。父親の月島靖也は図書館の司書をしており、頭ごなしにガミガミ怒るタイプではありません。

雫が将来を考え小説を書き始めた頃、中学三年生と言う大事な時期に成績がガクッと下がってしまいますが、月島靖也は成績が落ちたことより「特殊な職業は人よりも苦労をするよ」と的確なアドバイスをあげました。

母親の朝子は43歳で大学に通う主婦です。大学と家事を両立させなければいけないため、忙しい日々を過ごしていますが、雫の夢を応援してくれる優しい母親でもあります。

姉の汐は雫の4歳年上の大学1年生です。両親よりも雫のことを厳しく見ており、しっかり者な一面もあり、雫とは対照的にスポーツが大好きで、小説ばかり書いて引きこもる雫に小言を言うシーンも多く見受けられました。ただ、意地悪な訳ではなく、雫を心配しているので口うるさくなってしまうのでしょう。

また、小説を頑張って書いている雫の姿を見て、もっと集中できるよう一人部屋にしてあげるために、一人暮らしも始めています。

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『耳をすませば 』の月島雫に成長ポイント

続いて、月島雫の成長ポイントを紹介します。『耳をすませば』は中学三年生特有の将来への不安や恋愛模様が忠実に描かれている作品です。

『耳をすませば』が子供だけでなく大人も楽しめる作品なのは、青春時代の感情が蘇ってくるからでしょう。作中には雫の成長ポイントがいくつかあるので、各項目チェックしてみて下さい。

成長ポイント①出会い・少年との恋の予感

月島雫は、友人にからかわれるほどの読書家でしたが、ふと読書カードを除いても見ると、雫が借りている本には絶対に天沢聖司の名前がありました。雫よりも先に雫の読みたい小説を読んでいる天沢聖司は、かなりの愛読化で本の趣味の似ているのではないかと考える雫は、天沢聖司に興味を抱きます

雫はこれまで、小説の中に入り込み、現実世界では味わえない想像の世界に没頭する時間が大好きだったのですが、初めて現実世界の男性に興味を持った瞬間なのです。この図書カードをきっかけに甘酸っぱい恋心を抱くようになる中学三年生らしさが、『耳をすませば』の醍醐味でしょう。

成長ポイント②恋愛・幼馴染からの突然の告白

雫の一番の友人である夕子は、雫の幼馴染である杉村のことが好きでした。しかし、別の原田と言う杉村の友達からラブレターをもらったことで雫に相談します。やっぱり原田君には断ると結論が出た矢先、その日の夜に夕子から雫へ電話がありました。

あの後、杉村が原田のラブレターの催促を夕子にしたことで、夕子の乙女心が傷つき、杉村の前で突然泣き出してしまったのです。泣きすぎて目が腫れた夕子は、明日杉村に会えないと悲しそうに話します。

翌日、学校を休んだ夕子の様子を見に、放課後夕子の自宅へ向おうとする雫を杉村が止めます。雫と二人きりになった杉村は、昨日の謎の夕子の涙への戸惑いを話しました。

雫は、夕子は杉村のことが好きだから傷ついたの!と助言しますが、杉村がまさかの雫のことがずっと好きだったと告白してきて、驚いて逃げようとするのです。

雫は杉村が鈍感だと思い込んでいたようですが、鈍感なのは雫も同じで、長年の付き合いの杉村の好意に微塵も気づいていませんでした

それほど、自分に恋愛は無縁だと考えていたことがわかるでしょう。また、雫自身も最近気になる天沢聖司の一件があるからこそ、その後杉村に過度な意識をしてしまったのです。

成長ポイント③焦り・自分の夢がわからない

これまでの雫は読書ばかりしており、現実世界より、現実から離れた物語の世界の方が好きでした。しかし、天沢聖司の中学を卒業したらイギリスへ修行に行くと、中学生にしては出来すぎている将来設計や、夢への行動力を目の当たりにし、雫は焦ります

雫の両親は放任主義なところがあり、将来や進路についてあまり口出しをしなかったので、突然の進路の壁にぶち当たり悩み始めるのです。

ところが、いきなり進路について考えても答えはすぐに出る訳がありません。こうやって、深く悩み自分の将来について考えることで、自分の実力や興味に向き合い大人になっていくのでしょう。

成長ポイント④夢・物語を書き始める

将来の葛藤や、天沢聖司と離れてしまうことで心がボロボロになる雫でしたが、友人の夕子の勧めもあり、自分が大好きな小説の執筆を始めることを決意します。小説の登場人物に、地球屋で一目ぼれしたバロンを選んだ雫は、地球屋へ行き西司郎にバロン出演の許可を取りました。

ここで初めて、本を読む側だった雫が作る側に踏み込みます。この一歩は大きく、後の雫の人生の転機となるのです。また、当たり前ですが執筆活動は順調には進まずに、加えて天沢聖司が明日旅立つことを聞かされ食事もできなくなりました。

さらに、同時期に模試の結果が出たことで追い打ちをかけられ、家族会議をしますが結果的に両親は雫の夢を応援するのです。紆余曲折会って書き上げた小説のタイトルは『耳をすませば』に決まりました。

約束通り西司郎に読んでもらいますが、雫は号泣します。あんなに本が大好きだった雫も、読むのと書くのでは大きな違いがあり、自分の実力不足に初めて直面したのでした。

月島雫が書いた小説の物語が『猫の恩返し』だった!

続いて、『耳をすませば』と『猫の恩返し』の意外な共通点や繋がりについて紹介します。公開日や物語の舞台の年代が全く違うため、一見繋がりが無いように思える2作ですが、実は深く結びついているのです。こちらで紹介する共通点や繋がりを知ると、両作品ともより楽しめるのでチェックしてみて下さい。

『猫の恩返し』のあらすじ

主人公で高校生のハルは、車に轢かれそうになっている野良猫を助けたことで、猫の国に招待されました。なんと、ハルが助けた猫は猫の王国の王子だったのです。しかし、猫の国へ来たものの、城の者たちとはぐれたハルは、「地球屋」のマスターで、猫の事務所の主バロンたちに出会います

人間界で最近不運続きだったハルは、このまま猫の世界に住んでいいかもと感じていた矢先、城の手下たちに連れ去られてしまうのです。ムタもどさくさに紛れてハルと一緒に城へ侵入しますが、ハルは無理やりドレスに着替えさせられ王子の婚約者にされそうになることを知ります。

加えて、鏡を見るとハルの頭には猫の耳、ほっぺには髭が生えており猫の姿になっていました。焦って脱出を試みるハルですが、猫たちの宴が始まってしまうのです。

共通して登場するキャラクター

雫が書き上げた小説が『猫の恩返し』であった展開は胸熱でしょう。現に、『猫の恩返し』のバロンは、地球屋のバロンの設定と全く同じです。さらに、バロンの相棒ムタは、『耳をすませば』の劇中に雫が電車で遭遇した猫をモチーフにしています。

また、雫の声優を務めた本名陽子さんは、『猫の恩返し』で主人公ハルの友人のチカの声優として再び出演しているのです。このように『耳をすませば』と『猫の恩返し』は深い繋がりがありました。

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月島雫が悩みながらも成長していく素敵な作品!

今回は、『耳をすませば』の月島雫の成長について紹介しました。『耳をすませば』は進路に大きく影響する中学三年生特有の悩みや、恋愛模様が描かれています。

雫は全ての壁に丁寧にぶち当たっていきますが、もがきながらも自分なりの答えを導いていました。大人なら誰でも通過した青春時代の苦さも味わえる素敵な作品なので、再度見返してみましょう!

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