韓国のアカデミー賞と呼ばれる青龍映画賞でなんと5冠を獲得した韓国映画「コクソン」。今回はコクソンのあらすじから、キャスト紹介、また、1度見ただけでは、なかなか理解できなかった、映画内容と考察までをスバ!っとご紹介していきますのでぜひ、最後までご覧ください。
目次
映画『哭声(コクソン)』とは
韓国のナ・ホンジン監督作品
オーバー50俳優、なぜ韓国で活躍?日本人ならではの魅力とは #哭声 #コクソン #國村隼 #ナ・ホンジン https://t.co/iC3hpFmuot pic.twitter.com/VvAXXj6Pfy
— シネマトゥデイ (@cinematoday) February 26, 2017
ナ・ホンジン | 映画監督、脚本家 |
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代表作 |
【チェイサー(2008)】
大鐘賞 最優秀作品賞、監督賞
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【哀しき獣(2010)】
シッチェス・カタロニア国際映画祭 最優秀監督賞
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【哭声/コクソン(2016)】
シッチェス・カタロニア国際映画祭 フォーカス・アジア賞
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キャッチコピーは「疑え。惑わされるな。」
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— シネマート心斎橋 (@Cinemart_Osaka) March 8, 2017
「疑え。惑わされるな。」この言葉の様に二転三転と話の中に引き込まれていくコクソンは、鑑賞をすればする程、一体誰が犯人なのか? 誰を信じていいのか?疑わしい人物が本当に犯人なのか?キャッチコピーの様に惑わされ悩まされ、自問自答します。
果たして犯人は?一度ハマると抜け出せないザ・韓国映画です。
『哭声(コクソン)』の簡単なあらすじ
話は韓国にある方田舎の谷城(コクソン)で家族が惨殺される事件から始まります。巡査部長のジョングが現場に到着すると、犯人と思われる男は全身血まみれ、身体中に膿のような発疹があり、目は白くにごり、手錠をかけられた状態でぼんやりとしていました。
血まみれとなった家の中では、20箇所以上を刃物で刺された遺体、さらに袋の中には他の場所から運ばれたであろう遺体がありました。袋の中の遺体が殺された現場へジョングが向かうとそこで祭壇、動物の死骸といったまるで悪魔祓いを行なったかの様な異様な光景を目にします。
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【ネタバレ】『哭声(コクソン)』結末までのあらすじ
ある日、若い女がジョングに自分は事件の目撃者だ、村で噂されている日本人の男は悪霊だと話すのです。噂になっている男が気になるジョングの前に不可解な出来事が起こります。
男の家を独断で探ることにしたジョングは祭壇や事件に関係した写真を発見し、噂の男が関係していると確信を持つのでした。そんな中、娘のヒョジンは体調を崩し、日に日に症状は悪化、体には発疹が出始め人格は別人のように豹変していきました。
日本人の男の仕業だと思ったジョング男に村から出る様に話しますが男がその頼みを聞く事はありませんでした。ジョングは妻と母の頼みから、祈祷師にお祓いを依頼する事にしました。お祓いがヒートアップすると娘のヒョジンは苦しみ、もがき、耐えられなくなったジョングはお祓いを止めさせます。
憔悴した娘を病院へ運び、ジョングは事の原因となったであろう日本人の男を殺す為、仲間と共に向かうっている途中で誤って男を車で轢き殺してします。その後、娘は何事も無かったかのように正気を取り戻しました。
【ネタバレ】あらすじ①谷城(コクソン)で発生した殺人事件
殺人事件が起きてから村では事件と同じ時期にやって来た、日本人の男が怪しいのではないかと噂が立ちます。一方で死体から出た血液検査の結果は毒キノコが幻覚を見せているという物でした。
【ネタバレ】あらすじ②日本人の男に疑いを向ける
日本人男の家を訪れ、祭壇や動物の死骸、死んだ人々の写真を見たジョングとソンボク。「人の物を持ち去って呪いをかけてる」とソンボクが話すと、彼は男の家から持ち帰ったジョングの娘、ヒョジンの運動靴をそっと渡します。
【ネタバレ】あらすじ③娘を呪われたと思い込んだジョング
祈祷師のイルグァンに「今まで見てきた中で一番厄介な悪霊だ」と言われ、ジョングの日本人男への疑いは確信へと変わる。
そしてイルグァンは多額の除霊代を請求し、数日後に「殺」という呪術をかけ除霊を行う事となりました。除霊が始まると娘のヒョジンは苦しみだし、同時に離れた場所にいる日本人も苦しみだすのでした。
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【ネタバレ】あらすじ④ジョング家族に訪れた結末は…
苦しむヒョジンの姿を見て、祈祷を中断させたジョングはヒョジンを病院へ連れていきます。その後、ジョングは日本人の男を殺しに向かうが、彼は何かに怯えていた様子でジョング達の前から逃げてしまい、ジョング達も帰ることにしました。
そんな矢先、崖の近くで誤って日本人の男を車で轢き殺してしまいます。ジョング達は男を崖下に投げ捨て、ヒョジンのいる病院へむかうと、そこには元気になったヒョジンの姿がありました。
娘の姿を見て犯人はあの男だったと安堵するジョングでしたが、気づかない間に何度かイルグァンから電話があり、イルグァンの元へ向かうと彼は「まだ、呪いは終わっていない。日本人の男は村を守ろうとしていた。犯人はあの女だ」と言うのでした。
ジョングが家に帰るとヒョジンの様子はおかしく、彼女は家の中の食料を食い散らかし、まるで別人になっていたのです。その姿を見て、祖母と妻は唖然としていました。
家の外に訪れた女にジョングは「悪霊はいつ家に来る」と尋ねると、女は「もう来ている」と答えました。そしてその女は「悪霊が罠に掛かったらあの家の鳥が3回鳴く、それまで待って」と言ったのです。
鳥が1度鳴くと女は「あと2回」「惑わされるな」と言い、もう一度鳴くと家に向かおうとするジョングの手を掴み「行くな」と言いました。しかし鳥が3回鳴く前に家に戻ったジョングの目の前には、血塗れになり息たえる妻の姿。白い上着が血に染まり、包丁を持ったまま佇むヒョジンの姿がありました。
『哭声(コクソン)』の主な登場人物(キャスト)
ホラー映画なのか?スリラーなのか?クライムサスペンスなのか?見る人を物語へと引き込んだ俳優達ですが、ここで彼らの紹介をしていきたいと思います。
ジョング(クァク・ドウォン)
ヒョジンの父親役を演じたのはクァク・ドウォンさん。とても娘思いで、家族の為に苦しみ、葛藤する演技は心に詰まるものがありました。
【主な代表作】
- 母なる証明
- アジョシ
- 哀しき獣
謎の日本人(國村隼)
日本でも有名な俳優の國村隼さんは人間なのか?悪霊なのか?最後までその謎は解けませんでした。この映画を通して彼の怪演は日本、韓国と高い評価を得ました。
【主な代表作】
- かぞくいろ-RAILWAYS わたしたちの出発-
- 地獄でなぜ悪い
- 黒い殺意
ヒョジン(キム・ファニ)
子役ながらも、もの凄い演技力を見せつけてくれたのがキム・ファニさん。撮影当時はなんと12歳!とても怖がりですが、演技だと思い挑むと大丈夫だとおっしゃっていました。
ご両親の故郷が田舎なので、故郷へ帰ると周りの大人は訛っているそうで、ソウル育ちの彼女ですが、本作でも自然と言葉が出て来たそうです。
【主な代表作】
- 僕たちの復讐ノート
- 不汗党(プランダン)
- 最高です!スンシンちゃん
イルグァン(ファン・ジョンミン)
韓国映画の名俳優と言ったら、知らない人はいないファン・ジョンミンさん。様々な役を演じる彼ですが、今回も彼の演技力に引き込まれた方は沢山いらっしゃるでしょう。
イルグァンのキャステイングは難航しており、そんな中、ファン・ジョンミン主演の「新しき世界」をみた監督が彼にイルグァン役をお願いしたそうです。他の作品とはまた、一味違うファン・ジョンミンを見ることができます。
【主な代表作】
- 工作 黒金星(ブラック・ヴィーナス)と呼ばれた男
- 国際市場で逢いましょう
- アシュラ
ムミョン(チョン・ウヒ)
ジョングに近づき犯人は日本人の男だと伝えた若い女。彼女は一体何者なのでしょうか。彼女の言葉にジョングは惑わされます。
【主な代表作】
- サニー 永遠の仲間たち
- ハン・ゴンジュ 17歳の涙
- ワン・デイ 悲しみが消えるまで
ソンボク(ソン・カングク)
ジョングの後輩の警察官を演じており、ヒョジンの運動靴を見つけ、ジョングに渡したのが彼です。
【主な代表作】
- 報復者
- 操作された都市
- 光と鉄
イサム(キム・ドユン)
神父役で劇中では日本語が話せるため、日本人の男の通訳として度々、登場しました。
【主な代表作】
- 26年
- 新感染半島 ファイナル・ステージ
- サイコキネシス 念力
韓国で高く評価された國村隼の演技が見どころ
コクソンの見せ場の一つは、なんと言っても國村隼さんの演技ではないでしょうか。おそらく彼以外に、この役を演じることは出来ないでしょう。
韓国で行われた「第37回青龍映画賞」でコクソンは5冠を獲得し、さらに國村隼さんは外国人では初という「男優助演賞受賞」を受賞されました。
【ネタバレ】『哭声(コクソン)』の残された謎を考察
この映画、物語の最後は綺麗に完結という終わり方ではない為、その後は?一体どうなった?と疑問を抱く方も多くいるでしょう。ここからは残された3つの謎を見ていきます。
残された謎①日本人の男の正体は?
國村さんは監督から「旧約聖書が信仰されている世界に突如現れたジーザス・クライストのような存在」 と説明を受けたそうです。
劇中では一度死んだにも関わらず、再度生き返り、登場する場面はキリストの復活を表し、手のひらの聖痕はイサムの印、そして最後には自らが悪魔に目覚め悪魔の姿へと変わってしまった様です。
宗教を含め、私たちが信じる能力というのは、常に正しいものではなく、対象が時には悪にもなってしまう、と言うことを伝えたかったのではないでしょうか。
残された謎②ムミョンの正体は?
終盤で彼女は被害者達のものを纏っており、犯人だとジョングは思いましたが、実のところはジョング一家を守る為に、祈祷師から遠ざけようとしていたのではないでしょうか。村人から守る為に動いていた、魔術師、もしくは祈祷師だったのかもしれません。
残された謎③祈祷師は日本人の男とつながっていた?
ジョング一家が死んでしまった後に家に現れた祈祷師は、大量の写真を持っていきます。そのことから、祈祷師と日本人の男はグルではないかと思われます。日本人の男は狙いを定め、祈祷師はお祓いを行い、高額な除霊代を請求するという祈祷師のビジネスという可能性もあるのです。
『哭声(コクソン)』は観客に信仰テストを仕掛けた映画
今回は韓国、日本で話題になった映画「コクソン」について考察していきました。目に見えるものが全てと信じてしまう時代ですが果たして、真実とは目に見える物事だけなのでしょうか?そんな事を考えさせられる映画でもあります。
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