イギリスのロックバンドであるQUEENについて取り上げ、世界中で大ヒットとなった映画「ボヘミアンラプソディ」は、実際に映画館で観た方も多いのではないでしょうか。今回は劇中で注目を集めた、フレディのマネージャー「ポール・プレンター」にフォーカスを当て、彼がどのような人物であったのか詳しくご紹介したいと思います。
目次
ポールプレンターはボヘミアンラプソディーに登場した実在する人物
世界中で話題となった映画「ボヘミアンラプソディー」ではキーパーソンとも言えるほど、重要な人物として描かれたのがポール・プレンターという男性です。
あまり細かい情報が出回っておらず取り上げられることも少ないため、実在しているのか疑問視する声もある程ですが、もちろん実在する方なので詳しくご紹介していきましょう。
フレディ・マーキュリーのマネージャーをしていた
ポール・プレンターは、世界的に有名なロックバンドである「QUEEN」のボーカルを担当していた、フレディ・マーキュリーのマネージャーを務めていた人物です。大ヒット映画「ボヘミアンラプソディー」でも重要な登場人物として描かれていたため、印象に残っている方も多いでしょう。
ポールプレンターとフレディ・マーキュリーは愛人関係
ボヘミアンラプソディーの劇中でも、ポール・プレンターとフレディ・マーキュリーは親密な関係となり観客を驚かせる場面もありましたが、2人は実際に愛人関係であったと言われています。
しかし、真剣に交際をしていたというほどではなく、あくまでもアーティストとそのマネージャーという立場は保ちつつ、体の関係もあったということでしょう。ちなみにフレディは、他にも複数の男性と関係を持っていたことは有名な話であり、ポールはその中の一人という考え方もできます。
マネージャーを解雇される
フレディ・マーキュリー個人のマネージャーとして1977年から寄り添い続けたポール・プレンターですが、1986年に正式に解雇されています。
映画の劇中では、20世紀最大級と言われたチャリティーライブである「ライブエイド」の出演前にフレディからマネージャーを解雇されていますが、実際にはライブエイドは1985年に開催されており、ポールが解雇されたのは1986年なので、ライブエイドの後ということになります。
そもそもポールがクイーンのメンバーから嫌われていたというのはファンの間でも有名な話であり、フレディにクイーンを離れてソロ活動をするよう勧めたり、ドラッグや乱交パーティーの楽しさを教えたりと、確実に良い影響を与えない人物だとメンバーはわかりきっていたのでしょう。
しかし、フレディは彼を信頼しきっていただけに9年もの間マネージャーとして公私ともに親しくしていましたが、彼の腹黒さに気付いたのか最終的に解雇という決断に至ったのでした。
ポールプレンターが暴露した内容とは？
ポール・プレンターはフレディに解雇されると、その腹いせかのごとくフレディのプライベートな情報をマスコミへ暴露し、数多くのゴシップを売り飛ばしていました。その内容は本当に酷いもので、フレディはその後一切ポールを許すことはなかったと言われています。
フレディ・マーキュリーに関するゴシップを暴露
ポールは解雇された後に、タブロイド紙にフレディのプライベートでのゴシップを隅々まで暴露したのでした。それは、まずフレディのセクシャリティに関して彼は両性愛者だということです。彼には一度結婚を決めた女性、メアリー・オースティンという元恋人がいます。
しかし、男性への恋心に目覚めてしまったフレディは、やがて男性へ癒しを求めるようになっていったのです。そして不特定多数の男性と関係を持ち、ツアー中は毎晩違う男性と夜を過ごしていたなどといったあまり公言されたくない情報を、ポールは全て暴露し金銭を受け取っていたのです。
フレディ・マーキュリーの愛人がエイズで死去
ポールがマスコミへ売った情報の中には、かつてフレディ・マーキュリーの愛人であったジョン・マーフィーとトニー・バスティンがエイズによって死去したという事実もありました。さらに、フレディが彼らとそれぞれ写った写真も同時に売ったため、一面で取り上げられ話題となりました。
しかし彼らにも家族がいるわけですし、フレディだけの問題ではないため、こういった内容も公にするということ自体、ポールの人間性を疑われる行為であると強く非難されました。
暴露によって大金を得ていた
このようにポール・プレンターは、タブロイド紙へフレディの濃いプライベートを暴露することによって報酬を得ていましたが、その額はかなりのものであったと推測されます。
というのも、フレディは世界的に有名で多数のファンを抱えるロックスターであり、彼の情報は話題性抜群だと言えます。
そしてポールがリークした、フレディが夜を共に過ごした男性の情報や、愛人に車や宝石などといった高価なものをプレゼントとして頻繁に渡していたという内容は、親しくなければ知り得ない情報であり、信憑性が高かったのも事実です。
ポールはこういったゴシップを数回にわたって多数暴露し、その都度日本円にして数百万円といった大金を手にしていたと言われているのです。
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ポールプレンターのその後は？
ポール・プレンターはフレディのマネージャーを解雇された後、マスコミに彼のゴシップを売ったことで騒動となりましたが、現在はポールもこの世から去っています。
ポールプレンターの死因はエイズ
ポール・プレンターは、さんざんフレディのプライベートや彼の愛人とエイズとの関係性について暴露していましたが、実は彼もHIV感染者の一人でした。そして、1991年の8月にエイズによる合併症のため亡くなっています。
この事実により、フレディはポールから感染したのではないかと噂されることもありましたが、これに関しては非常に信憑性が低く、逆にフレディが先に感染していてポールがもらってしまったという可能性もあるため、実際のところ本当のことはわかっていません。
またフレディとポールは、フレディの自宅で多数の男女を招いてパーティーを行っていた過去があり、その場で関係を持った男性も多数存在したとも言われているので、感染源は全く関係ない人物だということも十分あり得るのです。
ポールプレンター死去から3ヶ月後にフレディも死去
実はフレディ・マーキュリーが亡くなったのは1991年11月のことで、ポール・プレンターが亡くなったのが同年の8月であるため、ポールはフレディが亡くなる3カ月前に死去していたということになります。
単なる偶然ではありますが、2人は切っても切り離せない何かで繋がっていたのではないかとも言われるほど、この世を去るタイミングまで近いものでした。
ポールプレンターは本当にクズだったのか？
ポール・プレンターはボヘミアンラプソディの劇中で、フレディと親しくしつつも金儲けのことばかり考え腹黒く、最終的にフレディを裏切るというクズと言われてもおかしくない役柄ではありましたが、実際のポールは本当に映画の中ようなクズ人間だったのでしょうか。
世界的なミュージシャンのマネージャーという重要な存在だったにも関わらず、あまり話題に上がることがないというのも気になるところです。実際の関係者による証言なども踏まえながら、以下で詳しく解説していきましょう。
ポールプレンターに関する情報は少なかった
ポール・プレンターは過去のフレディ・マーキュリーが写る写真などには頻繁に登場していますが、彼のプライベートに関する詳しい話についてはほとんど出回っていないのが事実です。
実際に映画「ボヘミアンラプソディ」でポール・プレンター役を演じた俳優のアレン・リーチは、役作りのためにポールの情報を片っ端から調べ上げ、当時の関係者からも話を聞いたそうですが、それでも情報は非常に少なく再現するのが困難だったと語っています。
そのため、劇中で描かれた通りの人物だというイメージがファンや映画を見た人々の中には焼き付けられ、彼は限りなくクズだと思われているのです。しかしフレディが愛した男性でもあるわけですし、ポールも恋愛対象が同性だったために様々な苦労や葛藤があったのではないかとも言われています。
関係者による貴重な証言を紹介
当時のクイーンの関係者の中でも、ポールプレンターに関して多くを語る人物はおらず、実際の性格やプライベートに関しては謎に包まれている部分も多いのですが、唯一メンバーや関係者が語った証言をいくつかご紹介しましょう。
【ジョン・リード(クイーンの元マネージャー)】
ポール・プレンターはフレディにとって共犯の仲間だったんだ。彼が様々な批判を無視せず耳を貸していたら、事態ははるかに好転していたはずだ
【ブライアン・メイ(クイーンのメンバー)】
最後のアメリカツアーを行ったとき、プレンターがラジオ局からの電話を取り次ぐ役目だったんだ。でも彼は「フレディはインタビューなんかやらない」「フレディはクソ食らえと言ってる」とか、ありもしないことを伝えてたんだ。のちに僕たちの知るところとなったけどね。このパーソナル・アシスタントらしき人間が、アメリカ全体をムカつかせてしまったわけだ
【ロジャー・テイラー(クイーンのメンバー)】
あの男の話はしないほうがいいだろうな。奴は悪影響の塊だったよ。最悪の
このように、クイーンのメンバーやその他クイーンに深くかかわりを持った人物からは、やはり嫌われており突き放された存在であったことは確かなようです。
彼がいなければ、フレディはドラッグに手を染めたりHIVに感染することもなかったのではないかと考える人も多く、劇中でも現実でも周りから決して良い目では見られていなかったという事実は少なからずあるのです。
ポールプレンターはフレディ・マーキュリーを愛した男だった
ポール・プレンターはロックバンド「QUEEN」のボーカルであったフレディ・マーキュリーのマネージャーであり、彼の愛人でもありました。映画「ボヘミアンラプソディ」では重要な役柄として取り上げられていましたが、実際は謎に包まれている部分が多いのもポールの特徴だと言えます。
また、クイーンの他メンバーを始めとする関係者からは良く思われていない節がありましたが、9年間もフレディのマネージャーを務め彼に寄り添っていた人物であったため、フレディにとって良き理解者であったことは確かでしょう。
