パリの高級ブランド「ゲラン」は、ラグジュアリーなフレグランスやコスメアイテムが女性たちから人気を集めています。古くから愛されている伝統ある香りの数々は、女性の憧れでもあるでしょう。今回はそんなゲランの魅力に着目し、歴史やおすすめのアイテムについて詳しくご紹介していきます。
目次
ゲラン(Guerlain)とはどんなブランド?
1828年に誕生した、フランスの高級コスメ・フレグランスブランドです。創業者は化学者であり、石鹸製造業者、調香師でもあった、ピエールフランソワ・パスカル・ゲランで「パフューム&ビネガー」のブティックをパリにオープンしたことから始まりました。
1853年にナポレオン3世后ユジェニーのために「オーインペリアル」を献上したことは有名な話で、この時に与えられた蜂の紋章が、今でもボトルのパッケージデザインとして多用されています。
そしてこの出来事をきっかけに皇室御用達調香師として認められ、イギリスのヴィクトリア女王やオーストラリア皇后シシーのために、香水を作りました。
1939年にはパリに世界初となるエステティックサロンをオープンし、事業を拡大していったのです。ピエールフランソワ・パスカル・ゲランの引退後も、息子たちが代々受け継ぎそれぞれが新しい香りを生み出しながら、その伝統を守っていきました。
そして2008年に、初めてゲラン一族以外の調香師であるティエリー・ワッサーが就任しました。彼は原料にこだわり、世界中を駆け回りながら現在でも素晴らしい香りを作り続けています。
ゲランの香水の特徴
ゲランの香水は「ミツコ」や「夜間飛行」など、小説から着想を得て作られたロマンチックでエレガントな香りが魅力となっています。香りのテイストは特に統一されているわけではなく、フローラルからオリエンタルまで多彩な製品が取り揃えられています。
また、原料にこだわるのがゲランの特徴でもあり、希少な天然香料でも惜しみなく使用しながら豊かな香りを実現しています。
また、ボトルデザインまでぬかりなくこだわりを見せており、ブランドの象徴でもある蜂をデザインした「ビーボトル」や、バカラ社にデザインを依頼した「クアドリローブボトル」など個性的なパッケージで、高級感を引き立てています。
ゲランの香水が人気の理由
老舗の高級コスメブランドとして200年近い歴史を誇るゲランは、やはり女性たちの美の象徴であり憧れでもあります。伝統ある技術や抜群のセンスは、他の多くのブランドからもリスペクトされており、ゲランの香水を付けることで、リッチな気分を味わうことができるでしょう。
また、ゲランは化粧品も多く展開しており、世界で初めてリップスティックを作ったことでも有名であるほか、数々の革命的なコスメアイテムを生み出しています。高級ではありますが、常に進化し続けるゲランの製品こそが、女性たちから常に愛される秘訣なのです。
香水の上手な選び方
ではここで、香水を選ぶ際のポイントについてお伝えしていきます。特に、ゲランの香水は様々な香りの種類があるため、以下のような点をおさえておくことで絞りやすくなるでしょう。
選び方①香りの種類
まずは、できるだけ多くの香りの種類を知ることが大切です。例えば「最初に試したオリエンタルな香りがとても好みだったから、私はオリエンタルが好きだ」とすぐに決めつけるのではなく、色々な香りを試しながら天秤にかけて、自分の好きな香りを見つけましょう。
そして、良いと思った香りは記載された香料をチェックし、ある程度把握しておくことで毎回毎回店舗へ出向かなくても、好みかそうでないかがわかるようになってきます。
選び方②なりたいイメージ
香りによって、連想されるイメージというのは大きく変わってくるため、自分のなりたいイメージやファッションに合わせた香りの印象を、あらかじめ決めておくと良いでしょう。
例えば、爽やかでナチュラルな印象を与えたい場合は、フルーティーやシトラスが最適です。これらは、あまり強く香りすぎないため、オフィスシーンでもおすすめです。
一方で知的でゴージャスな印象を与えたい場合は、フローラルノートが良いでしょう。女性らしく華やかなイメージとなるため、パーティーシーンや特別な日の使用として、常に使用しなくとも1本持っておくことをおすすめします。
優しく穏やかなイメージを目指す場合は、オリエンタルノートを選ぶことで居心地の良さや、大人の落ち着いた印象を与えることができます。
選び方③使用目的
香りは常に同じでなくて良いですし、場合によってはシーンによって使い分ける必要もあります。例えば、デートシーンとビジネスシーンで同じ香水を使用するのではなく、それぞれに適した香りの種類や強さの度合いがあるでしょう。
デートシーンならばフローラルやフルーティーな甘い香りで、より持続するものが適しているため、トップノートからラストノートまでしっかり香るほうが良いですが、ビジネスシーンでは反対にあまり香り過ぎると非常識だと思われてしまうこともあります。
実際に店舗へ出向いて相談しながら選ぶ際も、こういった使用目的を明確にしておくことで店員さんがより提案しやすくなるでしょう。
ゲラン(Guerlain)の香水おすすめ12選
ここからは、ゲランのおすすめの香水をご紹介していきます。創業当初から愛され続けている、歴史あるアイテムから最新のものまで様々なので、原料にこだわり抜いたゲランの香りをぜひ試してみてください。
Guerlain香水①ゲラン 夜間飛行 EDT
サン・テグジュベペリの小説「夜間飛行」から創作された、ゲラン伝統の香りです。オリエンタルノートがメインとなっていますが、時間の経過とともに香りが次々と移り変わり、多彩な表情を見せてくれます。
トップはベルガモットが香り立ち、ミドルでガルバナムの穏やかな甘さが広がります。ラストノートはウッド、アイリス、水仙、バニラなどがミックスされたスパイシーながらも深い香りが際立ちます。ゴージャスなボトルも、インテリアとして目立つところに置いておくとおしゃれでしょう。
Guerlain香水②ゲラン ミツコ EDT
20世紀初頭のベストセラー小説で映画化もした「ラ・バタイユ」のヒロインである「ミツコ」をイメージして作られた香水です。ミツコの凛とした強さを描いたフルーティーシプレ―調の香りで、1919年に誕生して以来、長く愛され続けています。
ボトルデザインは、バカラの名工ジョルジュ・シュヴァリエが施したものであり、逆さハートの形をしたアヴァンギャルドなキャップは当時の精緻な技巧を表しています。
トップノートは、ジャスミンとメイローズのフェミニンな香りで始まり、ミドルになるとピーチの香りがなめらかさを添えます。ラストノートは、アンダーグロースとパチュリが溶け合ったスパイシーな香りが肌に馴染んでいきます。
Guerlain香水③ゲラン サムサラ EDT
サンスクリット語で「永遠の再生」=「輪廻」を意味するサムサラは、オリエンタル フローラル ウッディの調和性が光る、包み込まれるような魅惑的な香りとなっています。ブランドのシンボルとなっている、蜂をあしらったビーボトルが更なる美しさで飾るでしょう。
トップノートは香りの主役であるジャスミンと、サニーなイランイランがその香りを高めます。ミドルでホワイトムスクの温かい香りが続き、ラストはアイリス、トンカビーン、バニラの甘い香りが余韻を残します。
Guerlain香水④ゲラン シャンゼリゼ EDP
ゲラン初のライトフレグランスで、世界で初めてミモザの配合に成功したことでも有名となっています。世界的に有名な、パリのシャンゼリゼ通りをイメージしたフルーティーフローラルの香りが、魅力的なパリジェンヌを思わせます。
カシスとアーモンドフラワーの明るいハーモニーから始まり、透明感のあるローズが快活なミモザを優しく包みます。ミドルはミモザの花がアクセントになり、ラストにはセンシュアルなハイビスカスシードとアーモンドツリーの柔らかな香りで包みます。
Guerlain香水⑤ゲラン ラ プティット ローブ ノワール EDT
エレガントでありながらカジュアルなプリーツドレスをイメージした、グリーンフローラルの爽やかでジョイフルな香りが、優雅な日常を飾ります。グランを象徴する逆さハートのストッパーボトルには、デザイナーであるセルジュマンソーがデザインしたドレスと手描きのサインが描かれています。
トップノートは、マンダリンやベルガモットの爽やかな香りで始まり、ミドルではローズペタルの繊細なフローラルに、甘酸っぱいアプリコットの香りが際立ちます。ラストにはホワイトムスクとパチュリの香りが、温かい余韻を残します。
Guerlain香水⑥ゲラン イディール オードパルファム
ゲランの現在の調香師であるティエリー・ワッサーが、イディールのために最高品質のブルガリアンローズを厳選し、作られた香水です。それはブルガリアの「バラの谷」で、夜明けに全て手作業で摘み取られた逸品となっています。
シプレーフローラルを基調としたロマンチックな香りとなっており、ブルガリアンローズのラズベリーやライチを思わせるフルーティーさもあわせ持った新感覚のフレグランスです。
Guerlain香水⑦ランスタン ド ゲラン EDT
まったく新しいオリエンタルの香り、クリスタルアンバーが魅力となる香水です。ゲランとして初の外注での調香であり、エンヴィなどを手掛けるモーリス・ルーセルが行いました。終始香るのは、ジャスミンやイランイランによって深みを与えられたマグノリアの香りです。
ミドルノートでは、ハニーにつけられたマンダリンやベルガモットなどのシトラスが絡み合うことで、スッキリとした爽やかな香りとなります。ラストは、バニラやムスクなどの香りが、優しく包み込みます。
Guerlain香水⑧ゲラン シャリマー EDT
インドの大帝と愛妃の情熱的な愛の物語に感銘を受けて誕生した香水で、シャリマーとはサンスクリット語で「愛の宮殿」を意味します。官能的でセンシュアルなオリエンタルノートが特徴となります。
ボトルは、パリ万国博覧会で最高賞を受賞した芸術性の高いデザインで、扇形の透明なサファイア色のキャップは、シャリマー庭園に永遠に流れる噴水を象徴しています。
トップノートは新鮮なフローラルとベルガモットのみずみずしい香り、ミドルノートはパウダリーで温かく包みこまれるようなアイリス、ジャスミン、ローズの香りが華やかに香ります。ラストにはバニラが存在感を主張し、贅沢な温かみのあるトンカビーンが官能的な印象を与えます。
Guerlain香水⑨ゲラン アクア アレゴリア パンプルリューヌ EDT
搾りたてのフレッシュフルーツのように明るく爽やかな、フルーティーシトラスの香りが特徴となった香水です。のびのびとしたヘルシーな印象の中に、大人のセンシュアリティがほのかに漂います。グレープフルーツの香りがフレッシュで明るい印象を与え、パチュリが上質感を添えます。
ピュアで洗練されたボトルには、ゲランを象徴するビー ボトルを称えるゴールドのメッシュがあしらわれています。
Guerlain香水⑩ゲラン モン ゲラン オードパルファム
モン ゲランとは、「私のゲラン」という意味で、自分らしく自由に生きる女性像をイメージして作られた香水です。フレッシュフロリエンタルの、女性らしい優しさを感じさせる華やかな香りが特徴となっています。
ジャスミンサンバックと爽やかなラベンダーの香りに、繊細なピオニーの香りをブランドし、官能的なバニラの色気でフレグランスの魅力をさらに高めてくれるでしょう。
Guerlain香水⑪ゲラン チェリーブロッサム ディライト EDT
ゲランが春になると定期的に限定販売を行う、日本の桜をイメージして作られた香水です。4代目調香師であった、ジャン=ポール・ゲランが日本を訪れた際に、ソメイヨシノの美しさに感銘を受けて製品化されました。
緑茶と桜のハーモニーが織り成す、清楚で上品な美しい香りが特徴です。トップノートは、ベルガモットとグリーンティーで爽やかに始まり、ミドルで桜、ジャスミンなどの甘くフローラルな香りが包みます。ラストは、ウッディノートの温かい香りで余韻を残してくれるでしょう。
Guerlain香水⑫ゲラン アクア アレゴリア ベルガモット カラブリア EDT
アクア アレゴリアコレクションを代表する天然素材、ベルガモットは「カラブリアの緑のゴールド」とも呼ばれ、爽やかな柑橘系のグリーンフローラルの香りを感じます。そこにカルダモンがミックスされることで温かみのあるハーモニーを奏で、ホワイトムスクのほのかな甘さが優しく包みます。
Guerlain香水⑬ゲラン アクア アレゴリア ペラ グラニータ EDT
ベルガモットと洋ナシをベースにした、ジューシーフルーティーシトラスの香りがフレッシュな印象を与えます。トップノートは、ほろ苦いベルガモットに、みずみずしいグレープフルーツやレモンが加わったフレッシュな香りからスタートします。
ミドルノートでジューシーな洋ナシの香りが現れ、キンモクセイのアプリコットのようななめらかさがミックスされます。ラストにはシダーと共にモスやホワイトムスクがやわらかな余韻を残すでしょう。
香水を長持ちさせる保管方法
香水を長持ちさせるためには、いくつかのポイントがあります。まずは、15~25度程度の温度を保てる場所に置くことです。香水は、急激な温度変化に弱いため、極端に暖かい場所や冷蔵庫など冷えすぎている場所に保管すると、劣化が進んでしまいます。
直射日光に当たらず、エアコンの影響なども受けにくい、クローゼットやドレッサーの中などで保管するのがおすすめです。
そして、使い終わったら蓋を必ずしっかりと閉めるということです。香水はアルコールを原料として作られているため、蓋が緩んでいたり開けっぱなしの状態で置いておくとすぐに揮発して量が減ってしまいます。さらに酸化も進むため、香りが変化するなど非常に残念な状態になってしまうため、注意しましょう。
エレガントさを漂わせるゲランの香水!
女性の憧れでもあるゲランの香水は、女性らしくエレガントな印象を与えてくれる魅力的な香りがたくさんラインナップされています。高級品なので、特別な日のために1本購入してみるのも良いでしょう。おしゃれなボトルも、置いておくだけで部屋を素敵に飾ってくれるため、とてもおすすめです。