思い込みが激しい性格で自然と悩みが増えてしまい、生きづらさを感じている方は意外と多いです。そんな性格を直そうと色々努力するのですが、性格というものは中々変えることができません。
今回は、思い込みが激しい性格の特徴や原因、改善するための4ステップについて紹介します。1人で思込が激しい性格を悩んでいる方は、ぜひこちらの記事を参考に少しでも肩の荷を下ろしましょう。
目次
思い込みが激しいとは
初めに、思い込みが激しいとは、どのような性格のことを指すのか紹介します。思い込みが激しいとは、ポジティブなことでもネガティブなことでも、一度自分が”こう”と決めてしまうと、中々考えを直すことができない性格のことです。
しかも、思い込みが激しい方は、自分で気づいている場合もありますが、自分では気づいていない方もいます。自分では気づいていない方は、知らないうちに周りから「あの人、思い込みが激しくて頑固だから一緒にいるとストレスを感じる」などと思われてしまい、友人が去っていくケースも少なくありません。
また、人の意見を聞き入れなかったり、真っ向から否定する特徴を持つため、指摘されなくなり自分の性格をずっと理解できずに年齢を重ねてしまう場合も多いのです。
思い込みが激しい人の心理的特徴
続いて、思い込みが激しい方の心理的特徴を紹介します。こちらの項目で掲載する7つの心理的特徴を元に、あなたが思い込みが激しい性格ではないかチェックしてみましょう。
心理的特徴①ネガティブ思考
1つ目の心理的特徴は、ネガティブ思考なことです。ネガティブな思考の持ち主は、相手が悪意なく発した言葉や言動に、自分への敵意を表しているのではないかと勘違いしたり、何も気にするような状況でもないのに、深く悩んでしまう特徴があります。
また、相手は良かれと思って言ったアドバイスなども、「自分を貶めるためにわざと悪いように言っているのではないか」と裏をかいてしまうため、人からの意見を素直に受け止めることができません。この手の方は、自分で敵を勝手に作り上げている傾向が多いでしょう。
心理的特徴②被害妄想から言葉に過敏に反応
2つ目の心理的特徴は、被害妄想から過敏に言葉に反応することです。先程のネガティブな思考と繋がるのですが、相手がさほど大事にしていない指摘にも、被害妄想が強い方は勝手に物凄く注意されていると感じます。
そして、見て分かるほど落ち込んだり、イラつくため、相手は「扱いにくい」と感じてしまうのです。その為、被害妄想が強く言葉を悪くとらえてしまう方とは、相手も話していてストレスがたまるので、自然と周りから人がいなくなってしまいます。
心理的特徴③他人からの評価を気にしてしまう
3つ目の心理的特徴は、他人からの評価を常に気にしてしまうことです。最近では承認欲求という言葉がよく使われますが、商人欲求が強い方も、周りから評価してもらいたい気持ちが強いです。他人からの評価が良くないと自分に自信が持てなかったり、不安になってしまうことはありませんか?
多少なりとも他人からの評価も気にするのは一般的ですが、常に他人からの評価を気にして、少しでも意見されると「自分は嫌われているのではないか」など気にしすぎる場合は、自分で自分を追い詰めているだけの場合が多いです。
心理的特徴④自分を守りたい
4つ目の心理的特徴は、自分を守りたいことです。思い込みが激しい方は、とにかく自分を傷つける批判や意見を嫌います。幼少期あまり叱られた経験がない方がこの心理に陥りやすく、叱られることに過敏に反応してしまうのです。
また、自分と少しでも違う意見ができると、考えを否定されたような気持ちになり、自分を守るために相手に強く言いすぎてしまったりします。
このような言動や行動が蓄積していくと、もちろん相手からも嫌われますし、自分も「誰でも何かを否定する」「関わらないことが一番安全」と言った考えに陥り、人と深く付き合うことを避けるようになるのです。
心理的特徴⑤固執しやすい
5つ目の心理的特徴は、固執しやすいことです。人や物、意見や考え方に対して、固執しやすい方は、柔軟な考えを持てませんし、相手に譲ったり折れたりすることが非常に億劫なので、「頑固」と思われがちです。別れて何年も経っているのに、元恋人に未練がダラダラな方も過去の恋愛に固執しています。
一度自分の状況を客観視すると、元恋人のことはもうそれほど好きではないと気づけるのですが、思い込みが激しい方は振られた時の悲しみや恋人が近くにいた時の感情にいつまでも固執するため、執着になってしまうのです。
心理的特徴⑥プライドが高い
6つ目の心理的特徴は、プライドが高いことです。プライドが高い方は、相手から何か一つでも指摘されると、すぐカッとなって倍くらい言い返したり、心を閉ざして2度と会わないなど決め込んでしまいます。
プライドが高いのは自分を誇りに思っているとは直結せず、褒めてもらわないと自身を肯定できないからプライドが高くなってしまうのです。ある程度のプライドは誰にでも必要なことですが、プライドの持ち方を間違えている方は人間関係がうまく構築できなかったりと、生きづらさを感じるでしょう。
心理的特徴⑦失敗するのが怖い
7つ目の心理的特徴は、失敗を過度に恐れることです。人からの評価を気にしすぎたり、すぐネガティブな思考へ辿り着いてしまうため、少しの失敗もずっと引きずってしまいます。
また、失敗による自分の評価も気にしますが、相手から小言を言われることが兎に角我慢できません。元々、相手から意見されることをひどく嫌うため、失敗したとなると自分が優位な位置にいられなり、より病んだりイラついたりしてしまうのです。
自分の考えがいつも正しいと思い込んでいるからこそ、その考えによって失敗すると、高いプライドもへし折られて、中々立ち直れなくなってしまうのでしょう。
思い込みが激しい人になってしまった原因
続いて、思い込みが激しい性格になってしまう原因を紹介します。性格はその人が育った環境だけでなく、生き方で変わります。つい自分の嫌な部分は「親のせいだ」と他人へ擦り付けてしまいたい気持ちになりますが、他の理由も把握したうえで自分の性格と向き合いましょう。
原因①感情に囚われてしまっている
思い込みが激しい方は、自分の身に起きている出来事を冷静に客観視することが欠けているため、その時感じた感情だけが支配してしまいます。特に、人間は悔しい・イラつく・悲しいなどマイナス感情の方がずるずると引きずってしまうのです。
感情だけをピックアップしてしまっては、自分の状況や治すべき箇所も視野に入らないため、また同じ過ちを繰り返す可能性も高くなるでしょう。また、相手からのアドバイスも、イラつく・悔しいと言ったマイナス感情に支配されてしまうと、成長の場を自ら奪うことになります。
原因②自分の意見が通る環境で育った
幼少期にあまり叱られなかった方や、自分の考えが肯定されやすい環境にいた方も、思い込みが激しい性格になりやすいです。親は生まれた時から一番傍にいる存在で、子供にとっては考え方の基準ともなります。
そんな親から、間違いも指摘されずに、ただただ褒められて育つと、「自分の考えは全て正しい」と思い込んでしまう性格が形成されてしまうのです。また、指摘になれていないので、社会人として働き始めた時、先輩や上司からのアドバイスも「批判」と受け止めてしまい、心が折れてしまい傾向があります。
原因③傷つきやすい性格
人からの指摘に慣れていないので、少しのアドバイスでも自分を全否定されたくらい落ち込みます。また、ショック・イライラするなどの感情をメインに考えてしまうため、アドバイスの内容を受け入れ、吸収しようと言う考えには至らず、成長することもできません。
落ち込んでいるだけでは、意見を言う側も「言っても無駄」と言う考えになってしまうので、自ずと誰からもアドバイスが貰えなくなり、どんどん思い込みが激しくなってしまうことも多いのです。
原因④固定観念に固執している
固執した考えを持ちやすいため、固定概念を中々変えることができません。その固定概念は、自分で見つける場合もありますが、大半が参考書やネットで得た情報が多く、その情報に自分を当てはめようとするのです。
育児などでもいえることですが、親も子供も違えば、育児参考書などが通用する時としない時が出てきます。自分に合った方法を柔軟に見つけ出していった方が効率的なのですが、固定概念の強い方は”こう”と決めたものを変えることを悪と捉えがちなのです。
思い込みが激しい人の長所と短所
続いて、思い込みが激しい性格の長所と短所を紹介します。一見、短所しかないと感じられがちな性格ですが、タイプによっては長所もあるのです。自分の性格の短所ばかりではなく、長所にも目を向けてみましょう。
思い込みが激しい人の長所
思い込みが激しい方は、ネガティブ思考で他人からの評価を気にしがちです。その為、「これを言われたらいやな思いをする」と言う察知が人一倍敏感で、相手の感情を読み取ることが得意なのです。
また、自分が一度”こう”と決めたことは人からのアドバイスがあったとしても考えを曲げないでしょうが、良い方向に働くこともあります。お笑い芸人で例えると、10年以上の下積みをすることなどザラですが、絶対に一度や二度は親や周りから芸人を辞めろと言われたことがあるでしょう。
しかし、自分が決めた目標を何年も追いかけた結果、現在大活躍している芸人はたくさんいます。このように、自分の考えを簡単に曲げないことは、大きな成功を掴みやすい性格なのかもしれません。
思い込みが激しい人の短所
一方、思い込みが激しい性格のデメリットは、感情に左右されやすいことと、協調性に欠けることです。感情が支配してしまう気持ちはわかりますが、大人になると我慢するシーンも増えてきます。
ある程度の年齢で感情にばかり左右されてしまっては、ただの痛い人になってしまうのです。また、全て正しい人などいません。
いくらアドバイスを貰う時にイラっとしても、相手の言いたいことや自分の行動を振り返ることも大切です。全ての意見を遮ってしまっては集団行動もできませんし、自らの成長の場を奪ってしまうでしょう。
思い込みが激しい性格を直す4ステップ
続いて、思い込みが激しい性格を改善する4ステップを紹介します。冒頭でも紹介した通り、人の性格は簡単には治る物ではありません。しかし、改善策を意識するとしないとでは大きな違いがありますし、悩む時間を減らすこともできるので、こちらの項目をぜひ参考にしてみて下さい。
ステップ①事実と妄想を分けて考える
感情だけで物事を判断するのではなく、事実と自分の思い込みを客観的に分けてみましょう。自分の頭の中だけでは分けられないかもしれないので、実際に起きた出来事をノートに書きだしてみて下さい。
すると、思い込みの部分が浮き彫りになってくるため、事実と妄想の線引きができやすいのです。自分だけが注意されると感じていたとしても、実際はミスに対しての注意なだけで、人格まで否定されていないのです。
ステップ②自分自身にアドバイスする
悩みや現在抱えている悩みを、ノートに書くこともおすすめです。その書きだした悩みに、自分でアドバイスを与えてみましょう。すると、自ずと物事に対して客観視できますし、自分の治すべき点が分かるはずです。
他人から言われたことのあるアドバイスなども参考に自分にアドバイスできるようになると、徐々に人の意見も聞き入れれるようになり、さらに成長できるでしょう。
ステップ③思考を手放す工夫をする
思い込みが激しい方は、一つの悩みに執着しがちなので、趣味に没頭する時間を意識的に作り、一旦冷静になりましょう。よく、夜中に考え事をしても悪循環なだけと言いますが、それは寝る体制で一つのことを無意味やたらに深く考えてしまうからです。
思い込みが激しい方は、夜中だけでなく日中でも一つのことに足らわれがちなので、ぜひ映画鑑賞やゲーム・気心知れた友人と会って悩まない時間を作りましょう。
ステップ④ダメな自分を認める
ステップ3まで試しても、思い込みが治らない方は、「これも自分の性格」と受け止めましょう。無理に治そうとしても、さらにストレスになり、治らない性格まで悩みになってしまいます。
案外、自分の性格だと受け入れてしまえば肩の荷が下りて楽になりますし、開き直ることも一つの手なのです。治したいという思いが強ければ強いほどこじれやすいので、一度受け止めることが大切です。
自分自身を受け入れて思い込みが激しい性格を直そう
今回は、思い込みが激しい人の特徴や原因・改善するための4ステップを紹介しました。思い込みが激しい性格も一括りにはできなくて、すぐ敵意を向きだしてしまう方や、落ち込みやすい方など様々です。
性格なので、簡単には治せませんが、「正解は一つだけではない」と常に頭に入れておくと、少しは気楽に生きられるのではないでしょうか。悩みは深く悩みすぎると逆に悪循環なので、リフレッシュできる何かを見つけて、一旦冷静になることが大切です。