多くの方が悩まされている物欲ですが、中には物欲がない人もいます。そんな一見不思議に思える物欲がない人の心理に迫ります。物欲がないことのメリットとデメリットも併せてご紹介するので、自分に当てはまっていると感じる方は要チェックです。ストレスで物欲がなくなってしまった方にも参考にしていただけるよう、対処法もお教えします。
物欲がない人の心理とは?
多くの人が悩まされている物欲。しかし中には、物欲がないという人もいます。物欲がない人は、どういった心理状態でいるのでしょうか。ここでは様々な理由から物欲がない人たちの、それぞれの心理を見ていきましょう。
物欲がない人の心理①今ある環境で満たされている
家庭環境や恋人との関係、友人関係に仕事環境など、様々な面で満足しているため、物欲がないパターンです。日常生活によって心が満たされている場合、取り立てて高価なものなどは必要ないと思えるのです。
これは寂しさや辛さなど、マイナスな気持ちを埋める必要がないためです。非常に好ましい心理状態であり、物欲がないからと心配する必要はないでしょう。
物欲がない人の心理②将来のために貯金したい
将来への漠然とした不安を抱えているために、物欲が湧かない方もいます。いつかお金が必要になった時のために、なるべく貯蓄しておきたいと考えるためです。この気持ちが先行することで、物を買う気にならなくなります。
資産や所有物を管理して、日頃からマメに家計簿をつけているタイプの方が当てはまります。言い換えれば心配性とも呼べるでしょう。
将来のために貯金しようという気持ち自体はとても良いものですが、本当は欲しい物がある方の場合は別です。
お金を貯めたいという心理ばかりが先行して欲しい物を我慢してばかりいると、知らない間にストレスが溜まってしまいます。お金を貯めることそのものが人生の目標のようになってしまっていないか、注意しましょう。
物欲がない人の心理③物に関心がない
長期間恋人がいない、もしくは友人関係が希薄であるなどの理由から、物よりも人との繋がりを求める心理です。もしくは、叶えたい目標や夢がある場合も、同じく物そのものに関心がなくなる傾向にあります。
職場や学校での人間関係など、周囲を見回して満たされない思いがありませんか?物欲がないのは、心のどこかで人との繋がりを求めているからかもしれません。
このパターンの方は、本当は物欲がないのではなく、心に寂しさを抱えているのです。人間関係を充実させられるように行動し、新たな人との繋がりが得られれば、自然と物欲が湧いてくるでしょう。
物欲がない人の心理④自己肯定感が低い
魅力的な物を見ても、「どうせ自分には似合わないから」「自分にはもったいない」などと考え、物欲が失われてしまう心理です。この心理に陥る原因は、自己肯定感が低いためです。
自分のことを大切に思い、自己肯定感が高ければこのような気持ちにはなりません。自己肯定感が低い方は、日常においても何かに挑戦する前に諦めてしまったり、人間関係を構築する一歩が踏み出せない場合があります。
物を見て「良いな」と心を動かされる気持ちがあるのに、自分が持つことを想像して諦めてしまっていませんか?分不相応だと諦めてばかりいると、物欲に限らず様々な場面で、自分を後退させてしまうような無気力な心理状態に陥ってしまう可能性があります。
物欲がない人のメリット
物欲がないことには、メリットも見られます。一体どのような点で、物欲がないことはプラスに働くのでしょうか。あなたも、知らない間に物欲がないことによるメリットを享受しているかもしれません。ここでは、物欲がないことによるメリットをまとめます。
メリット①節約になる
物欲がないと、余計な出費がかからず節約につながります。貯金がしたいと考える方にとっては、特に大きなメリットと言えるでしょう。無駄遣いをする心配もなく、貯金ができることで心の余裕も持てます。
また、欲しいものがあるのにお金がないとストレスが溜まりますが、そもそもの物欲がなければ心的負担もありません。
メリット②急な出費に困らない
本当に必要なことにお金を使えるのも、物欲がないことによるメリットです。例えば、結婚式のご祝儀や医療費など、人生において突然出費が必要となる場面は多々あります。そんな時、物欲がある人に比べれば経済的な余裕があるため、困ることも少なくなります。
さらに、資格を取得したり将来のための投資に回したりと、お金を有意義に使えるのも利点です。人生を豊かにすることができるでしょう。
物欲がない人のデメリット
反面、物欲がないことにはデメリットもあります。ここでは、考えられるデメリットをいくつかご紹介します。
デメリット①無気力になりがち
物欲がある人は、それをバネにして頑張れる場合があります。例えば、「欲しい物を買うために頑張ってお金を貯めよう」という気持ちがモチベーションにつながり、仕事に精を出せることもあります。
しかし、物欲がない人には目標が生まれづらく、モチベーションを保てないことがあります。結果として無気力になり、現状維持をするだけの日々に陥ってしまうケースもあるでしょう。
デメリット②後悔する可能性がある
慢性的に物欲がないのではなく、一時的に物欲がない方の場合、物を買わなかったことで後悔する可能性があります。特に受注生産品や限定品などを購入する機会を逃してしまうと、後から他人が持っているのを見て後悔の念に駆られることでしょう。
無気力状態に陥っているのを、物欲がないと錯覚していませんか?無理やりに物欲を抑えようとすると、いつか反動が来て局所的な浪費につながる恐れがあります。
精神状態が悪くて物欲がない時の対処法
精神状態が悪く物欲がない時は、どのように対処すべきでしょうか。辛い気持ちが無気力状態を呼び、果てには物欲が失われてしまうこともあります。そんな状態に陥った時に試してほしい、おすすめの対処法をまとめます。
自分の物欲の無さが一時的なものであると感じる時や、心の奥底では欲しいものがあると感じる時は、ぜひ参考にしてください。
対処法①癒やしグッズでストレスを発散する
心が傷ついている時は、心身ともにリラックスできるグッズを使って自分の心を癒してあげましょう。おすすめは、入浴剤やアロマキャンドルなどです。疲れた時は、いつもより入浴時間を長めにしてみましょう。
特に、職場や学校などで対人関係のストレスが溜まった時は、お家でゆっくり1人の時間を堪能してください。他ハーブティーなどを淹れ、好きな音楽をかけてゆっくり過ごすだけでも効果があります。
リラックスグッズを使った心身のケアは、自己肯定感が低い方にもおすすめです。好きな香りのグッズを使って贅沢な時間を過ごすことで、自分を大切にしているという意識につながります。それは自己肯定感の高まりにもつながり、自然と物欲が湧いてくるでしょう。
対処法②いらない物を捨てる
不要なものを溜め込んでいるが故に、新しいものを欲しいと思えなくなっている場合があります。お部屋がたくさんの物で溢れ返っていませんか?今一度、本当に自分に必要なものは何かを振り返ってみましょう。
目安としては、1年間使っていないものは処分するのがおすすめです。断捨離をすることで部屋が片付くのはもちろん、心もスッキリして前向きな気分になり、活力が湧いてきます。新しく物が欲しいという前向きな気持ちにつながるでしょう。
もし、物を捨てるのに抵抗がある場合は、ネットオークションやフリマサイトに出品するという手があります。ただ処分するよりも手間はかかりますが、不用品をお金に変えることができます。新たに欲しい物を買うための資金として使えるので、まさに一石二鳥です。
対処法③新しい場所に行ってみる
物欲がないことの原因の一つに、飽きがあります。同じ環境に長く身を置くことで、マンネリになってしまい上昇志向や物欲が失われてしまうのです。この状態に対処するには、新しい場所に行くのがお勧めです。
いきなり住環境を変えるほどのことはしなくても構いません。旅行をするだけでも、十分に刺激が得られるでしょう。こうして得られた刺激は、さらなる行動欲や物欲を促します。
鬱々とした気持ちも、新しい場所に出かけることでサッパリと吹き飛ぶでしょう。初めての場所に出かけたり、新しく人に出会ったり、日常生活に程よく刺激を与えてみてください。
物欲を抑えるのは悪いことではない
物欲がないことで悩む方は多いですが、メリットもたくさんあります。将来に向けての蓄えができるなどの観点から言えば、物欲を抑えること自体は悪くありません。しかし、物欲を無理矢理に押さえつけてしまうのは好ましくありません。
まずは自分に物欲がない原因を俯瞰してみましょう。理由がストレスからくるものであれば、リラックスタイムを取るなどして健全な精神状態を取り戻しましょう。物欲以外のあらゆる欲望・向上心が失われてしまっていないか、今一度確認してみてください。
場合によっては、物欲の減衰は心のSOSとも取れます。物欲がない時は、知らないうちに疲れが溜まっていないか注意しましょう。