第91回アカデミー賞で作品賞を受賞した映画『グリーンブック』について、そのあらすじや作品概要、キャストなどの情報をまとめます。世界中で話題となったこの作品を見たことのない方は、ぜひこちらの記事に目を通した上で鑑賞してみてください。一度鑑賞したことのある方も、こちらの記事を参考に再度その魅力に迫ってみましょう。
目次
映画グリーンブックの作品概要
映画『グリーンブック』は、実話を元にした作品です。ピアニストとして活動する黒人と、彼の専属運転手となった白人の二人がアメリカ南部を巡るツアーに出かけるというストーリーで、人種差別問題を題材に描かれます。
性格も境遇も違う二人が織りなす人間模様からは目が離せません。監督はピーター・ファレリーが、主演はヴィゴ・モーテンセンが務めました。こちらの作品が上映されたのは2018年のことですが、インスパイアを受けた実際の出来事が起きたのは1962年のことでした。
当時クラシックおよびジャズピアニストとして活躍していたジャマイカ系アメリカ人のドン・シャーリーと、彼の運転手およびボディーガードをしていたイタリア系アメリカ人の警備員、トニー・ヴァレロンガが行ったアメリカ最南部を巡るコンサートツアーが映画の元となっています。
上映時間は130分と見応えのある作品で、批評家からも奥の賞賛を得ています。しかし、一方で非難の声もあがっており、その理由として考えられるのは概ね次のとおりです。
一つに、主人公のトニー・リップが「差別を受ける黒人の救世主」としての側面が強調されすぎていることや、またもう一つは、シャーリーの遺族より「伝説のピアニストと家族の関係について誤解されかねない」と抗議されたことなどです。
2019年 アカデミー賞3部門で受賞
2019年の第91回アカデミー賞において、映画グリーンブックは3部門を受賞しています。それは作品賞、助演男優賞、脚本賞の3つの部門で、助演男優賞はマハーシャラ・アリが、脚本賞はニック・ヴァレロンガ、ブライアン・ヘインズ・カリー、ピーター・ファレリーが受賞しました。
しかし、この時のアカデミー賞作品賞の受賞作品予想においては、他に有力な候補が挙がっていました。それは、『ROMA/ローマ』という作品です。しかし、こちらの作品は一部の映画館でのみ上映が行われる、ネットフリックス配給による作品でした。
これに対し、スティーブン・スピルバーグ監督からは「アカデミー賞ではなく、エミー賞の対象にすべき」などの反対意見が寄せられるなどの騒動がありました。結果としてグリーンブックが作品賞に選ばれることとなり、これには先ほど紹介したような反対意見を除けば概ね賛同の意見が寄せられました。
映画グリーンブックのあらすじ【ネタバレなし】
次に、映画グリーンブックのあらすじをネタバレを避けてご紹介します。まだ視聴したことのない方にも安心して参考にしていただけるよう、配慮しておりますのでご安心ください。大まかなストーリーの流れを追ってから、落ち着いて映画鑑賞をしたいという方に適しています。
天才黒人ピアニストの旅を描く実話
ニューヨークの名の知れたナイトクラブ「コパカバーナ」でフロアマネージャーとして働くトニー・リップは、学がなく乱暴なところはあるものの、口が立って頼り甲斐のある人物です。そんなトニーは、店が改装に伴い二ヶ月間一時閉店するにあたり、一時的に働くことのできる別の仕事先を探していました。
そこで見つかったのは、ホワイトハウスでの演奏経験もあるというインテリ黒人ピアニストのドクター・シャーリーの運転手およびボディーガードとして働く仕事でした。これから彼は、黒人差別が色濃く残るアメリカ南部の地へコンサートツアーへ出かけるのだと言います。
二人は、黒人用の旅行ガイド、グリーンブックを携帯して出発します。二人ともそれぞれの流儀があり、初めはお互いに反発しますが、次第に打ち解けるようになっていきます。しかし、ツアーの際中止であったアラバマ州バーミンガムにて、思いもよらない出来事が起こるのでした。
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映画グリーンブックのあらすじ【ネタバレあり】
次に、ネタバレを含めた映画グリーンブックのあらすじをまとめます。未視聴の方で内容を詳しく知りたくない方は、こちらの項目は読まないようにしてください。一方、先にストーリーを知っておきたい方や、一度鑑賞したことのある方には参考にしていただけます。
あらすじネタバレあり①旅のスタート
ニューヨークのナイトクラブで働くトニーは、店が改装するのに伴い一時的に失業状態に陥ります。そこで耳にしたのは、ドクターという人物が運転手を探しているという情報でした。そこで面接に訪れたトニーですが、ドクターを医者と思っていた彼は黒人のシャーリーを見て驚きます。
シャーリーはピアニストをしており、アメリカ南部のツアーへ赴くにあたり世話役の運転手を募集しているのだと言いますが、トニーは召使いになる気はないと断ります。帰宅したトニーがドロレスと寝ていると、シャーリーから電話があります。
トニーが長期間家を空けることについてドロレスに了解を得たシャーリーは、トニーの希望する条件で雇うと言いました。トニーはレコード会社の担当者から車と、黒人が泊まれるホテルが記されたガイドブック「グリーンブック」を受け取ります。そして二人は演奏仲間と南部でのツアーへ出かけるのでした。
あらすじネタバレあり②ピアノの交換
南部へ向かう車の中で、シャーリーはトニーにツアー先のピアノがスタインウェイのものであるか確認するよう言います。第一回目の演奏会が始まり、トニーはそこで初めてシャーリーの演奏を聞きました。そのあまりの素晴らしさに彼は驚き、ドロレスへ手紙を記します。
トニーは大学内の演奏会場に到着しますが、そこのピアノが埃まみれで、スタインウェイのものでないことを確認し、担当者に掛け合ってピアノを交換してもらいます。そこで行われた演奏会は大いに盛り上がり、トニーもシャーリーも満足するのでした。
しかし、アメリカを南に下るにつれて、黒人への風当たりは強くなっていきます。南部では黒人の宿泊を拒否するホテルが多く、シャーリーは一人安宿に泊まる羽目になります。また、シャーリーがバーに行くとタチの悪い白人に絡まれ、トニーに助けられることになりました。
また、とある邸宅での演奏会では、シャーリーがトイレへ行こうとすると、家主が屋外にある黒人用のトイレを案内するのでした。しかしシャーリーはそれを拒否し、宿まで戻って用を足します。トニーはそんな彼をみて、なぜ演奏会を続けるのかと疑問に思うのでした。
あらすじネタバレあり③手紙
ツアーを続けるにつれ、二人の間には絆が生まれていきます。シャーリーはやがて、トニーに対し疎遠になった兄弟の話や結婚していたことなどを語ります。また、トニーはシャーリーが同性愛者であること本当はクラシックをしたかったことなども知るのでした。
トニーがドロレスに手紙を書くのをみて、シャーリーは愛を込めた手紙の書き方を教えます。彼によって校訂された手紙にドロレスは喜び、親族にもその内容を見せるのでした。ある日、トニーが運転する車が警官に止められます。そこで中傷を受けたことで、トニーは警官を殴ってしまうのでした。
二人は留置所に入れられてしまいますが、そこでシャーリーは「暴力ではなく威厳をもって物事にあたるのが大切である」と話します。そして司法長官に電話し、留置所から出るにあたっての協力を仰ぎました。
留置所を出た二人ですが、移動する道すがら口論になります。トニーは自分の方が貧しいために黒人に共感ができると言いますが、一方のシャーリーは黒人としても白人としても扱われないことで孤独を感じていることを伝えます。
あらすじネタバレあり④結末
最後の演奏会場に着いた二人ですが、そこでは楽屋として物置に通され、黒人であることを理由にレストランでの夕食をさせてもらえませんでした。このことに怒った二人は演奏を取りやめて帰ることにします。
その途中、食事をとるため黒人のバーに寄ったところ、シャーリーがそこにあったピアノを演奏したことで盛り上がり、楽しい夜になります。二人は帰路につき、トニーが家族とクリスマスを祝うためにニューヨークへ向かいます。
そして家についたトニーは家族に迎え入れられますが、一方のシャーリーは自宅に戻っても一人で、そこにはただ豪華な内装の部屋があるのみでした。彼は孤独をひしと感じます。しばらくして、トニーの家のチャイムが鳴りました。シャーリーが訪れたのです。
トニーは彼を迎え入れて家族に紹介すると、ドロレスはトニーに手紙の書き方を指南してくれたことを感謝するのでした。そして全員でクリスマスを楽しく祝い、物語は幕を閉じます。
映画グリーンブックの登場人物(キャスト)
最後に、映画グリーンブックに登場する人物とキャストをご紹介します。それぞれの役柄をどんな俳優が演じているのか、鑑賞前にじっくりチェックしておいてください。
登場人物①トニー・バレロンガ/ビゴ・モーテンセン)
ビゴ・モーテンセンが演じたのはトニー・バレロンガです。イタリア系の白人で、体育会系の大食漢です。黒人に偏見を持っていましたが、シャーリーとの交流を通じて徐々に変わっていきます。
登場人物②ドクター・ドナルド・シャーリー/マハーシャラ・アリ)
マハーシャラ・アリが演じたのはドクター・ドナルド・シャーリーです。幼い頃からピアノに没頭し、若くして才能を開花させました。心理学・音楽・典礼芸術の博士号を所持しており、複数言語を自在に操ります。
登場人物③ドロレス/リンダ・カーデリニ)
リンダ・カーデリニが演じたのはドロレスです。ドロレスはトニーの妻であり、子供が二人います。トニーを深く愛しており、家族をまとめる頼もしい母でもあります。
登場人物④オレグ/ディミタール・マリノフ)
ディミタール・マリノフが演じたのはオレグです。トニーのツアーに参加しているチェリストで、ロシア語を話します。トニーが土産物店で石を盗んだことをシャーリーに告げ口し、トニーから「チクリ屋」と呼ばれます。
実話の感動物語を一度は見ておくべき!
映画「グリーンブック」は、観ていると心が暖かくなるような感動の実話です。アカデミー賞を受賞していることから世界での注目も高かった作品ですので、映画ファンとしては是非みておきたいところです。これを機にチェックしてみてください。
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