サイコスリラーの金字塔とも言われる映画『コピーキャット』について、作品情報やキャスト情報、あらすじをご紹介します。この作品について何も知らない方も、一読していただければ興味が持てること間違いなしです。映画の内容が気になっている方も、あらすじを参考にしてストーリーをチェックした上で鑑賞を楽しんでみてください。
目次
映画『コピーキャット』の作品情報
映画『コピーキャット』とは、1996年に公開されたアメリカ映画です。サスペンス映画の金字塔とも言われる作品で、アメリカ本圀では1995年に公開されました。封切られて以来、アメリカでも日本でも、「模倣犯」を題材にしたサスペンスやホラー映画、小説などが多く作られるなど社会現象となりました。
主演を務めたのは、「エイリアン」で一躍有名になったシガニー・ウィーバーと、『沈黙の裁き』や『ザ・ファーム 法律事務所』などで人気を獲得したホリー・ハンターです。本作では大学生と大学教授を題材にしており、若者に多くみられる若さゆえの執着にスポットライトを当てて構成しています。
サイコサスペンスとしての色調の濃い作品で、当時すでに蔓延していた悪徳を描き出し、犯罪心理にも多大な影響を与えた映画として知られます。1990年代、サイコスリラーがアメリカでブームとなっている当時に公開され、瞬く間にヒットを繰り出しました。監督はジョン・アミエルです。
「コピーキャット」ってどんな意味?
映画のタイトルにもなっている「コピーキャット」ですが、これの意味するところは「猿真似をする人」です。つまり、蔑称にあたる表現と言えるでしょう。映画のストーリーに当てはめると「模倣犯」に置き換えられます。
映画の中では、実在の有名連続殺人犯が多数登場します。この映画では、登場人物がその犯人たちの手口を模倣することで犯行を遂行することから、このタイトルがついたとわかります。
映画『コピーキャット』のキャスト
ここからは、映画『コピーキャット』に登場する人物と、それぞれの役を演じるキャストをご紹介します。事前に登場人物とキャストについて予習しておくことで、映画を鑑賞した際により理解を深めやすく、ストーリーに没入することができるでしょう。
ヘレン・ハドソン:シガニー・ウィーバー
シガニー・ウィーバーが演じたヘレン・ハドソンです。犯罪心理学者として著名で、高い分析力を誇ります。しかし、カラムに襲われたのをきっかけにパニック障害と広場恐怖症を患い、家に引きこもる生活を送ります。
モナハン刑事:ホリー・ハンター
ホリー・ハンターが演じたのはモナハン刑事です。サンフランシスコ警察で働く女性刑事で、若い女性をターゲットにした連続殺人事件の捜査をしています。
ダリル・リー・カラム:ハリー・コニック・ジュニア
ハリー・コニック・ジュニアが演じたのはダリル・リー・カラムです。カラムは、連続殺人を犯した罪により死刑判決を受け、その後脱獄した男です。捜査に協力していたヘレンのことがお気に入りです。
ピーター・フォーリー:ウィリアム・マクナマラ
ウィリアム・マクナマが演じたのはピーター・フォーリーです。ピーターは、見かけ上はおとなしいエンジニアで、奥さんの尻に惹かれる気弱な男性ですが、実際には自宅の地下室に誘拐した女性を監禁する犯罪者です。ダリルを崇拝しています。
ルーベン刑事:ダーモット・マローニー
ダーモット・マローニーが演じたのはルーベン刑事です。モナハンの相棒で、捜査の際にやたらと発砲する癖のせいで、容疑者を絶命に至らせたと内部調査を受けます。ヘレンに好意を寄せています。
映画『コピーキャット』のネタバレあらすじ
次に、映画『コピーキャット』のあらすじを、ネタバレを含みつつご紹介します。まだこの映画を見たことがなくて、結末までは知りたくないという場合は、読み飛ばすか序盤のあらすじまで読むにとどめておいてください。
ネタバレあらすじ【起】犯罪心理学者ヘレン
警察の捜査にも協力している犯罪心理学者のヘレン・ハドソンは、あまりの人気から公演には立ち見の観客が出るほどでした。目立つ活動をしていたため、犯罪者から狙われることもあり、常日頃から警官に護衛されています。
ある日講義を終えたヘレンは、景観によって安全確認をしてもらった後、トイレへ向かいます。しかしそこで若者に襲われてしまうのでした。そこへ助けにきた警官も殺されてしまい、以後彼女はパニック障害と広場恐怖症を患うことになります。
それからの一年が経った後も、ヘレンは家に引きこもり安定剤を手放せない生活を送っていました。その頃、サンフランシスコ郊外では、連続殺人事件の担当者であるモナハン刑事とルーベン刑事は、新しい犯行現場に訪れていました。
いずれも同じ手口の犯行であり、一連の事件の犯人は同一犯とされ、今回の事件で被害者は3人目でした。どれも一貫して若い女性がターゲットになっていました。捜査を続けるモナハン刑事でしたが、警察署には事件が起こるたび連絡をよこす人物がいました。
その人物は、一連の事件は連続殺人であると仄めかします。最初はいたずら電話だと思って相手にしていなかったモナハンでしたが、相手の名前を聞いて驚くのでした。しばらくのち、ヘレンの自宅にモナハンとルーベンが訪れ捜査協力を促しますが、ヘレンは断りました。
過去の悲劇を再び起こしたくないということと、初対面の相手と会う時は発作を起こしやすいという理由からです。結局ヘレンは発作を起こしてしまい、二人は非礼を詫びて帰路に着くのでした。
ネタバレあらすじ【承】事件の協力を依頼する
発作が収まってから、ヘレンは刑事が遺した捜査資料を読みます。そして後日、二人を再び自宅へ招待し、事件の検分を伝えるのでした。彼女が伝えたのは、3つのうち2つの事件が同一犯であること、そして残るひとつは20年前の事件を模倣しているということです。
そしてヘレンはモナハンの捜査に協力することを決めます。翌日、ヘレンに動画が添付されたメールが届きました。その動画を見たヘレンは、モナハンとルーベンに検証してもらいますが、データコピーをしようとすると、犯人の手でデータが消えてしまうのでした。
そして次の日にも新たに事件が起こります。その事件は前回とは違った手口でした。この事件についてデータを調べたヘレンは、今回も過去の事件を模倣したものであることを突き止めます。そして、その日の夜にもまた事件が起こり、女性の遺体が見つかります。
ヘレンはデータを探し、過去の事件を特定しモナハンとルーベンに伝えるのでした。ここまでで分かったことは、一連の事件は全て過去の事件を模倣しているということでした。その夜、ヘレンが休もうとしていると、外では車の盗難防止アラームが鳴り響いています。
2階から玄関を見た彼女は、玄関のドアが開いているのを見つけました。さらに、見張りの警官も姿を消しており、電話線も切断されています。そして彼女が振り向くと、そこには人影が見えるのでした。
ネタバレあらすじ【転】再び狙われるヘレン
逃げようとするヘレンでしたが、行き詰まり部屋へ戻ります。包丁を手にして侵入者と向き合いますが、パトカーの音が聞こえたことで侵入者は脱走します。そこにルーベンが駆けつけますが、侵入者は逃げてしまうのでした。
そこへモナハンも駆けつけますが、ヘレンは警官に協力したせいでこうなったと刑事たちに詰め寄り、取り乱します。しかしそこで我に帰ったヘレンは、先に発生した事件の現場にメモがあったのだと思い当たります。
モナハンは犯人がヘレンを狙っていることを伝え、部屋の警備をより強固にすると約束します。その後開かれた捜査会議では、警察署所長がヘレンを捜査から外すよう言いますが、モナハンは了承するふりをして、秘密裏にメモを保ちヘレンの元を訪れるのでした。
その夜、ヘレンはベッドで布団に大量の蟻が侵入しているのを発見します。そして、マットレスの下からはカラムの自伝本と切断された指が見つかりました。これらを見たヘレンは、収監されているダリルが全てを何者かに指示し、犯行に及ばせていることに気づきます。
ある日、警察署内のトラブルでルーベンが殉職してしまいます。これはモナハンの爪の甘さによるもので、彼女はこれまでの自分の甘さを猛省させられることになるのでした。
ネタバレあらすじ【結】真犯人に辿り着くも
ルーベンの殉職を伝えようとモナハンはヘレンの元を尋ねますが、その時犯人からヘレンに電話が入ります。そこで逆探知したところクラブが突き止められましたが、そこで犯人を捕まえることはできず、新たに被害者が出てしまいます。この被害者とは、ヘレンの親友で助手でもあった男性でした。
捜査を続けたところ、ヘレンが一年前に行った講演会で題材にした事件を、順番に沿って模倣していることがわかります。そして次に狙われる被害者が判明し、犯人はピーター・フォーリーという青年であると突き止められます。
ピーター逮捕に先だって、ヘレンは彼に挑発するメールを送りました。その頃モナハンはピーターの家へ突入しますが、同棲相手は殺され、ピーターは逃亡した後でした。一方のヘレンは、警官に変装したピーターに暴行され、意識を失っていました。
モナハンがヘレンの家へ着いたところ、そこには大量の血の痕がありました。残されたビデオカメラの録画をもとに、ヘレンを救出するため示唆された場所へ急ぎます。ヘレンは意識を戻しますが、一年前と同じ状況に陥ったことに呆然とします。
しかし、彼女はモナハンと接する中で考え方を変えており、過去から逃げないと決心しピーターにはあくまでも虚勢を張るのでした。そこに駆けつけたモナハンは、ピーターに襲われ銃撃に遭います。ヘレンは自殺のふりをして拘束から逃れ、ピーターに反撃し脱走しました。
そして非常口から外へ出ますが、そこで広場恐怖症の発作が起こります。しかしヘレンはそこで進み続けることで恐怖症を乗り越えたのでした。ピーターはヘレンの後を追いますが、さらにその彼を意識を戻したモナハンが追って銃殺し、模倣犯の事件は一件落着するのでした。
ハラハラドキドキの『コピーキャット』を楽しんで!
最後まで目の離せない展開が続く映画『コピーキャット』は、サイコスリラーが好きな方なら楽しめる内容であること間違いなしです。一時期話題となったサイコスリラーブームに思いを馳せながら、映画鑑賞を楽しんでください。
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