会社での接待や友人や家族とのパーティ、食事会などでつい食べ過ぎてしまうことも多々あります。そんな翌日、体重が気になり断食する方もいるかもしれませんが、実はそれはNG行為の一つだとされています。そこで今回は食べ過ぎた翌日のリセット方法や過ごし方、食べ過ぎを防ぐコツなどについてご紹介します。
目次
食べ過ぎるとすぐ脂肪になる?
友達や同僚との新年会でつい食べ過ぎてしまったという方もいるでしょう。食べているときは楽しいものの、食べ終わった後に「太ってしまう」と罪悪感に駆られることもよくあります。思わず翌日に断食したくなるかもしれませんが、果たして食べ過ぎた後は本当に食べたものがそのまま脂肪になるのでしょうか。
食事をした後、人の体内では食べ物を消化した後に必要な栄養素を吸収し、その後代謝します。栄養素や体質により、代謝にかかる時間は異なりますが、すぐに脂肪になることはないので安心しましょう。ただ食べ過ぎの状態が連日続いたり、常習化したりすると脂肪が付く原因になるので要注意です。
食べ過ぎた次の日は断食したほうがいい?
食べ過ぎた翌日、罪悪感から一日断食をするという方もよく見かけます。しかし食べ過ぎた後は2~3日程度自分自身で調整をすれば、体に負担なくいつもの調子に戻すことができるので、無理に断食をする必要はありません。
たくさん食べた翌日に断食をすると、食事と食事の間隔が長くなることにより、体内の血糖値が一時的に下がります。
このときに食事をすると血糖値が一気に跳ね上がり、血糖値を下げようと体内でインスリンが大量に分泌されます。そうするとまた血糖値がぐんと下がり、体は体内に糖分が足らないと勘違いをしてしまいます。
この勘違いにより、次の食事でとった栄養をすべて体内にストックしようという作用が働くので、より太りやすくなってしまうのです。また、断食をすることにより体内時計が狂ってしまいます。
そうなると代謝が落ち、食事により蓄えたエネルギーを消費しにくくなります。その結果、脂肪という名のエネルギーが体内にどんどん蓄積され肥満につながります。食べ過ぎた翌日は無理に食事の間隔を開けたりせず、断食もしない方がよいことがわかります。安易な断食は逆効果なので要注意です。
食べ過ぎた次の日のリセット方法
食べ過ぎた翌日はどのように過ごしたらよいのか、ここで次の日に実践したいリセット方法についてご紹介します。ぜひ参考にしてみてください。
リセット方法①こまめに水分を摂取する
いつもよりたくさん食べた日の翌日は、むくみが気になるという方も珍しくありません。食事により塩分を多く摂取している可能性があり、さらにお酒を一緒に飲んでいると、知らぬ間に脱水症状に陥っていることもあります。
翌日はこまめに水分を摂取し、体内に蓄積した塩分を排出するように心がけましょう。冷蔵庫で冷やした冷たい水は喉越しがよいですが、急に胃腸を冷やすと健康に悪影響を及ぼします。
できるだけ常温の水をこまめに飲むことが大切です。一気に飲むと水の吸収率が下がるので気を付けてください。喉が渇いたなと思ったら、ちょこちょこ水を口に運ぶようにしましょう。
リセット方法②食事の間隔を空けすぎない
食べ過ぎた日の次の日は、断食とまではいかなくとも、食事の回数を3回から2回に減らしたくなるかもしれません。しかし食事の間隔を空けすぎると、次に食事をしたときに血糖値が一気に上がってしまうので必要以上のエネルギーを蓄えようと作用してしまいます。
食事の間隔は4時間以上空けないようにしましょう。昼食と夕食の間はどうしても4時間以上空いてしまうので、間食がおすすめです。間食と言っても菓子パンやスナック菓子などはNGなので、アーモンドなどのナッツ類やレーズンなどのドライフルーツ、スルメなどがぴったりです。
最近は、間食用のナッツとドライフルーツの小袋や低カロリーのシリアルバーなども出回っているので、気になる商品をチェックしてみるのもよいでしょう。チョコレート好きであれば、カカオ75%以上のチョコレートを少し口にするのもおすすめです。
リセット方法③胃腸を整える食事をする
たくさん食べた日は、胃腸も食べたものを消化するのに疲れています。翌日は胃腸を整える食事を意識してみましょう。唐揚げやトンカツなど脂っぽいものを食べたのであれば、それらは避け、野菜や果物を多めに食べるなどバランスを考えた献立をしてみてください。
朝食にはフルーツサラダと発酵食品であるヨーグルトなども名案です。昼食には代謝を上げる高タンパク質な食材がよいでしょう。夕食には赤身肉や鶏のムネ肉、魚や卵などといった脂肪分少なめの食材がおすすめです。
リセット方法④運動する
たくさん食べた日の翌日は、自宅でゆっくりとゴロゴロ過ごしたくなるかもしれません。しかしそれでは代謝が上がらないので、ウォーキングなど軽い運動をするようにしましょう。
運動をする時間がない場合は、いつもより手前の駅で降りて一駅分歩く、エレベーターを使わずに階段を使う、もしくは室内の拭き掃除などで体を動かすのも一案です。ジョギングやジムなどハードな運動をする必要はありませんが、軽く体を動かすようにしましょう。
リセット方法⑤睡眠時間を確保する
夜更かしをしてしまいがちな方は、しっかりと睡眠時間を確保することもポイントの一つです。眠っている間に筋肉の修復や脂肪の分解、美肌効果が期待できる成長ホルモンが体内で分泌されています。この成長ホルモンを十分に出すためにも、質の良い睡眠は欠かせません。
成長ホルモンは脂肪を分解して血中に流し、エネルギーとして活用できるよう遊離脂肪酸に変化させる働きを持っています。成長ホルモンの量が多ければ多いほど、脂肪がたまりにくくなるわけです。疲れている胃腸の修復効果も期待できるので、しっかりと眠るようにしましょう。
食べ過ぎた次の日のリセットに要する期間
食べ過ぎた次の日からリセットに励む場合、どれぐらいの期間心がけたらよいのか悩まれる方もいるはずです。食べたものは24~48時間の間で脂肪へ変化するとされているので、2~3日間はリセットを意識した生活を心がけましょう。その後も、できれば1週間は同じような生活を続けた方が確実です。
食べ過ぎた次の日以降の過ごし方
食べ過ぎた次の日だけ、食生活や運動、睡眠などに気を付けても、その後に再び食べ過ぎたり不規則な生活をしたりしていては、リセットした意味がなくなってしまいます。次の日以降もできるだけいくつかの点に気を付けて過ごすようにしましょう。
糖質を控える
次の日以降は糖質を控えた食事がおすすめです。糖質の高い食事を続けてしまうと、体内にどんどん糖分がたまってしまい、肥満の一因になります。糖質以外にもタンパク質にも要注意です。タンパク質は成人女性で1日あたり40~50gが理想だとされているので、それ以上は取らないようにしましょう。
味付けは薄くする
おかずの味付けは、できるだけ薄くすることも大切です。味の濃いものを食べていると、ついつい食べ過ぎてしまう傾向にあるので要注意です。
しょっぱい物に限らず、甘い物も味の濃さには気を付けましょう。唐揚げなどの脂っぽい食べ物は、おいしく感じるよう味付けが濃い目になっています。できるだけ避けた方が無難です。
腹八分を意識する
毎食お腹いっぱい食べていると、胃腸にも負担がかかりますし代謝でエネルギーを消費しきれません。かといって何も食べずにいると、気が緩んだときにたくさん食べてしまい、リバウンドする確率が高くなります。食事はほどよく満足できる腹八分目を意識するようにしましょう。
食べ過ぎを防ぐコツ
腹八分目がうまくコントロールできない、どうしても毎食食べ過ぎてしまうという方もいるはずです。ここでは食べ過ぎを防ぐコツについてご紹介します。参考にして、ぜひ実践してみてください。
コツ①よく噛んで食べる
食べ物を口に入れたら、よく噛んで飲み込むようにしましょう。何回も噛むことにより満腹中枢が刺激され、少しの量で満足感を得やすくなります。
目安としては一度につき30回程度噛みます。特にお腹がすいているときほど、よく噛むことが大切です。さらに食べているときは、スマホなどに集中し過ぎず、食べることに意識を向けることもポイントです。
コツ②食前に水分を摂取する
食事の前に水を飲むのも食べ過ぎを防ぐのに効果的です。冷蔵庫から出したばかりの冷水だと、胃腸を刺激し過ぎて消化機能が落ちることもあります。
また、冷え性に悩む女性の場合、冷水をごくごく飲むのは症状を悪化させる原因にもなりかねません。できるだけ常温、もしくは白湯を1~2杯程度飲むようにしましょう。
無糖の炭酸水もおすすめです。炭酸の影響で多少満腹感を得ることもできます。味のない炭酸水や常温水に抵抗がある場合は、スライスしたレモンを入れるだけで飲みやすくなりますし、ビタミンも摂取できるのでおすすめです。
食べ過ぎた次の日は正しくリセットしよう
今回は、食べ過ぎた次の日からどう過ごせばよいのかについてご紹介しました。食べ過ぎたからと言って、無理に断食するのはよくありません。今回の記事を参考にして、正しくリセットしていくようにしましょう。日頃から食べ過ぎを防ぐ習慣を身に付けたいものです。