映画『アバウト・タイム』は、ラブコメディに分類される映画です。人生の何気ない瞬間に幸せを感じるという深いテーマが根底にありながらも、ユーモアが散りばめられており、楽しく鑑賞できます。この記事では、本作のあらすじや見どころだけではなく、豪華キャスト陣についてもご紹介します。ネタバレがある部分にはあらかじめ表記をしてますので、注意してご覧ください。
目次
映画『アバウト・タイム~愛おしい時間について~』とは
映画『アバウト・タイム~愛おしい時間について~』は、2014年に公開されました。タイムトラベルを通じて、人生を良くしようとする青年ティムが主人公のラブコメディ映画です。監督は『ラブ・アクチュアリー』のリチャード・カーティスが務めています。
リチャード・カーティス監督作品
映画『アバウト・タイム~愛おしい時間について~』は、タイムトラベル能力を持つ主人公が理想の人生を求める物語となってます。SF要素のあるイギリス映画です。
監督のリチャード・カーティスは長編3作として、2003年に『ラブ・アクチュアリー』、2009年に『パイレーツ・ロック』、そして2013年にこちらの『アバウト・タイム~愛おしい時間について~』を発表しました。
リチャード・カーティス監督は本作を発表後に監督を引退すると表明しているため、今のところ彼が監督を務める最後の作品です。
監督が友人と交わした会話をきっかけに誕生した映画
映画『アバウト・タイム~愛おしい時間について~』はオリジナルストーリーです。元となる原作が存在しません。リチャード・カーティス監督本人が「残り24時間しか生きられないと告げられたらどうする?」と会話したことがきっかけになり、本作は生まれました。
完全オリジナルストーリーであるため、脚本もリチャード・カーティスが務めています。彼は『ラブ・アクチュアリー』など他の作品でも脚本を手掛けました。本作の他にも、温かい愛に溢れるヒューマンドラマを繊細なタッチで描いています。
『アバウト・タイム』の簡単なあらすじ
イギリスに家族5人で暮らしているティムが、21歳の誕生日を迎えたある日。父親から「一家の男にはタイムトラベル能力がある」と聞かされました。ずっと恋人がいないことが悩みだったティムは、タイムトラベル能力を恋愛のために使うと決心します。
その後初恋を経験するも、タイムトラベル能力を使っても人の心を掴むことはできないと打ちひしがれました。しかしロンドンで弁護士として働き始めたティムは、運命の女性・メアリーに出会います。ティムがタイムトラベル能力を利用することで、二人の仲はスムーズに進展しました。
ティムはメアリーと結婚して、子供にも恵まれた幸せな日々を送ります。しばらくタイムトラベル能力が必要ない日々を過ごしましたが、ある時ティムは大きな決断を迫られました。最大の危機に見舞われたティムの決断とティムが感じた「本当の幸せ」にも注目です。
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『アバウト・タイム』の【ネタバレ】あらすじ
ここからは、『アバウト・タイム~愛おしい時間について~』のあらすじをより詳しく、ネタバレ・結末を含めてご紹介します。まだ映画を観ていない方は、先に作品を楽しんでから振り返ってみて下さい。
【ネタバレ】あらすじ①父から知らされた能力と実らなかった恋
イギリスに住むティムは、家族5人で平和に暮らしていました。しかし21歳になったとき「一家の男にタイムトラベル能力がある」と父から聞かされます。ティムはこれまでの生涯で彼女ができず寂しい思いをしていたため、その能力を利用して彼女を作ることを決心しました。
タイムトラベル能力について聞かされた年の夏に、シャーロットという女性がホームステイすることになります。ティムはすぐにシャーロットに惚れてしまい、タイムトラベル能力を使って彼女を振り向かせようと様々な手段を使って奮闘しました。
しかしどんなにタイムトラベルを繰り返して行動を改めても、シャーロットと親しい仲になることはできません。ティムは、タイムトラベル能力を使っても人の心を掴むことはできないと痛感しました。
【ネタバレ】あらすじ②運命の恋とタイムトラベルのリスク
ティムは弁護士として働くため、ロンドンで生活を始めます。寄宿先は父の友人で舞台作家をしているハリーの家でした。ティムは必死に仕事をする日々を送ります。ひたすら仕事に打ち込んでいたある日の夜に、ティムはメアリーという女性と運命の出会いをしました。
一目惚れしたティムは、勇気を持って積極的にアプローチをします。メアリーもティムに好感を抱いている様子です。ティムがメアリーと連絡先を交換して、甘い恋の幸せに浸りながら帰宅すると、同居人のハリーが荒れていました。
理由を聞くと、俳優が原因で仕事の舞台が失敗した様子です。詳しい事情を聴いたティムは、それならハリーの問題を解決できると確信します。
そして、タイムトラベル能力を使ってハリーの問題を解決しました。しかしそれによって、ティムはメアリーと出会わない未来を作ってしまったことに気付き、愕然とします。
【ネタバレ】あらすじ③妹の事故とティムの選択
様々な困難を乗り越えて、ティムはメアリーと結婚することになりました。実家で自身の家族にメアリーを紹介し、大荒れの天候のなか最高の結婚式を挙げます。さらに二人の間に娘のポージーが生まれて、しばらくはタイムトラベル能力を使う必要ない平和な日々を過ごしました。
ポージーが1歳になったある日、ティムの妹のキットカットが飲酒運転による事故を起こします。キットカットは人生がうまくいかないことで、自暴自棄になってしまったのです。ティムは事故を未然に防ぐためにタイムトラベル能力を使います。
事故を防ぐことは、大成功したと思われました。しかし、過去を変えて戻るとポージーが存在しない人生となっていたのです。過去を変えるという行為は、子供が生まれると大きな影響を与えるようでした。
ティムはポージーと過ごす人生を選びます。タイムトラベル能力で過去を変えるのではなく、事故を起こしてからのキットカットを支えることを決心しました。
【ネタバレ】あらすじ④父との別れと幸せになる秘訣
ティムとメアリーに、2人目になる子供のジェフが誕生しました。幸せに満ちていたある日、父の余命が僅かだと報告されました。ティムは驚き、実家の父に会いに行きます。父は既に自身の余命を知っていましたが、タイムトラベル能力を使って家族との時間を繰り返し楽しんでいました。
父はティムに幸せの秘訣を教えます。父の教えの一つ目は「普通に生活する」二つ目は「毎日をもう一度繰り返す」でした。この二つを守ることで、生きることの素晴らしさに気付けると父は言います。
ティムは公私ともに充実していましたが、亡くなる前の父に会いに行く日々を過ごしていました。しかしメアリーが3人目の子供を欲しいと言ったときに、父との永遠の別れを覚悟します。
父が過去を繰り返すよりも、未来へ進むことを望んでいると感じたからです。ティムは最後に父に会い、二人は海辺を散歩しました。父の死を受け入れたティムは、毎日を最後の日だと貴重に感じることで楽しんで生きることができると知ります。
『アバウト・タイム』の主要キャスト
続いては『アバウト・タイム~愛おしい時間について~』に出演している豪華キャスト陣をご紹介します。ちょっと笑えて、ほっこりして、泣ける、素敵なラブコメディの魅力をキャスト達が見事に引き出しています。
ティム /ドーナル・グリーソン
ドーナル・グリーソンは、アイルランドのダブリン出身の俳優です。『アバウト・タイム~愛おしい時間について~』で、主人公ティムを演じました。ティムは彼女がいないことに悩みつつも、家族思いの心優しい青年です。
ドーナル・グリーソンは、人気の『ハリー・ポッター』シリーズでビル・ウィーズリー役を担当したことでも有名な俳優です。他にも『スターウォーズ』などの人気作品にも出演しており、現在活躍中の俳優として注目を集めています。
メアリー /レイチェル・マクアダムス
レイチェル・マクアダムスはカナダのオンタリオ州出身の女優です。『アバウト・タイム~愛おしい時間について~』で、メアリーを演じました。ティムとの出会いから、結婚して子供ができるまでのライフステージを幸福感に満ちる様子で演じています。
レイチェル・マクアダムスは人気と実力を合わせ持つ女優です。『きみに読む物語』などのヒット作に出演しただけでなく、ジェミニ賞やティーン・チョイス・アワードを獲得しています。アカデミー賞にノミネートされたことでも注目された女優です。
ティムの父/ビル・ナイ
ビル・ナイはイギリスのサリー州出身の俳優です。『アバウト・タイム~愛おしい時間について~』では、ティムの父を演じました。ティムの父は、ポーカーフェイスではあるものの息子のティムを深い愛情を持って接しており、幸せになる秘訣をティムに伝えてます。
本作では落ち着いた大人の男性を格好良さを発揮しつつも、チャーミングな一面も演じ切って独特の存在感を醸し出しました。本作の他にも『マリーゴールド・ホテルで会いましょう』に出演しており、こちらでも個性派俳優としての実力を発揮しています。
ハリー/トム・ホランダー
トム・ホランダーはイギリスのオックスフォード出身の俳優です。『アバウト・タイム~愛おしい時間について~』で、ハリーを演じました。ハリーは仕事に情熱を持つ気難しい脚本家です。不器用なハリーですがティムに徐々に心を開き優しさを見せる様子や、本音を明かすシーンに人間味がありました。
トム・ホランダーは2005年に発表された『プライドと偏見』で、ロンドン映画批評家協会賞助演男優賞を獲得しました。映画だけでなく、テレビや舞台まで幅広く活躍する俳優です。
シャーロット/マーゴット・ロビー
マーゴット・ロビーはオーストラリア出身の女優です。『アバウト・タイム~愛おしい時間について~』では、シャーロットを演じました。整った美貌を活かして、ティムの初恋の人物を演じています。
マーゴット・ロビーは、2016年に発表された『スーサイド・スクワッド』のハーレイ・クイン役で世界的な人気を獲得しました。2020年の『ハーレイ・クインの華麗なる覚醒 Birds of Prey』では再びハーレイ・クインを演じていますが、主演だけでなく、プロデュースも兼任しています。

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『アバウト・タイム』の見どころ
『アバウト・タイム〜愛おしい時間について〜』は人生の幸せな時もそうでない時も、かけがえのないものだと感じさせてくれる作品です。タイムトラベルという空想の能力は登場するものの、物語は愛と幸せ、そして登場人物たちにフォーカスされています。
奥深いメッセージが込められた物語ですが、決して説教めいたものではありません。父からティムに伝えた幸せの秘訣を筆頭に、愛と幸せにまつわる名言が登場するシーンが多くあります。彼らの言葉には説得力だけでなくユーモアもあるため、素直に心に残る言葉です。
なかにはご都合主義を感じる展開もあるかもしれませんが、本作の楽しみ方は魅力的な登場人物たちや心が温まる全体の雰囲気を感じることにあります。主人公ティムを通して、優しい人間模様を感じてみましょう。
【ネタバレ】『アバウト・タイム』の心に響く名言
ここでは『アバウト・タイム〜愛おしい時間について〜』に登場する名言を紹介します。作品には心に響く数々の名言が残されていますが、その中でも、カーティス監督らしい素敵な名言をピックアップしました。
名言①メアリーと初対面でキュンとくるティムの名言
メアリーと運命の出会いをした日に「古くてダサい携帯が、宝物になった」とティムが言いました。甘い恋の予感から幸せを嚙みしめるティムは、タイムトラベル能力を使うことなく訪れた恋に大喜びします。
運命の出会いを果たした二人は、思い出を大切にするという共通点を持っていました。流行遅れでも古くても、思い出があれば宝物と言える二人が出逢うのは運命というよりは、必然だったのかもしれません。
名言②メアリーを紹介したティムに言った父の名言
ティムがメアリーを紹介したあとに、彼女のことをどう思ったかと父に聞くシーンがあります。そこで父はメアリーについて「既にお前のことよりも好きになっている」と答えました。彼女にとって、これ以上はない褒め言葉をユーモラスに伝えています。
名言③ティム結婚式での父の名言
ティムは自身の結婚式のスピーチを友人に頼みます。しかし、友人のスピーチは下品なものでティムは落胆しました。最悪のスピーチを変えたいという思いから、過去へ遡って父に頼むことにします。
父はスピーチで素晴らしい言葉をティムに送りました。「私の息子は、誠実な心を持つ優しい男です。自分の人生で特に誇れることはあまりありませんが、息子の父であるということを誇りに思います」と、ティムへのリスペクトと愛を込めたスピーチをします。
タイムトラベル能力を使った甲斐もあって、父にお願いした結婚式のスピーチは最高の思い出となりました。
名言④ラストに光るティムの名言
父と会えなくなったとしても、父との思い出と生きることはできると信じたティムが「今の僕は1日だって過去に戻らない。最後だと思ってこの瞬間を生きている」という言葉をナレーションで残します。
ナレーションが流れるこの回想シーンでは、日常への感謝と家族への愛が描かれました。父に教わった幸せの秘訣や思い出から「本当の幸せ」を感じたティムです。タイムトラベル能力を持ちますが、毎日を最後だと思うくらい大事に生きることで過去に戻る必要はなくなりました。
『アバウト・タイム』は生き方を教えてくれる映画
『アバウト・タイム~愛おしい時間について~』は、何気ない1日が輝かしいものだと感じさせてくれます。タイムトラベルという架空の能力が登場するものの、愛と幸せがテーマの物語です。映画の面白さと心が温まるストーリーを体感してみましょう!